「草ヒロ物語2」を知らない人はコチラへ。
助手 「梅林地帯に到達する前に早速1台見つけられましたけど、この調子でドンドン見つかるといいですね~。」
博士 「うむ、そうじゃな。・・・まあ、そんな都合よく事が運べば誰も苦労しないんじゃが・・・。」
見習い 「博士~まだ弱気なんですか?せっかく1台見つけたんですから、さぁさぁ、気を取り直して!」
博士 「むむむ・・・。・・・ん?・・・あ!い、今の草ヒロじゃなかったか?」
見習い 「えっ!?え~!?」
助手 「草ヒロ、ありましたか!」
見習い 「オレ・・・全然分からなかったっすよ~。」
助手 「ええ、僕もです。」
博士 「いやしかし、生け垣の裏に・・・確かにハッチバックのようなクルマが・・・。」
見習い 「博士~・・・。草ヒロを欲しすぎるあまり、幻覚でも見えたんじゃないですか~?」
博士 「いや!そんなことは断じて無い!あれは・・・間違いなく・・・まごうことなき草ヒロじゃった!」
見習い 「そうすかぁ~?・・・じゃ、丁度コンビニがあることですし、そこで一旦止まるとしますか!」
博士 「まずワシだけで確かめてくる・・・!」
パタン!
見習い 「・・・なんか、いつもの頑固で元気な博士に戻ったって感じですね。」
助手 「そうだねぇ。やっぱり、草ヒロの存在が博士を元気にしてくれるのかも・・・ってことは、本当に草ヒロだったりして。」
見習い 「さぁ、それはどうでしょうね~。強ち幻覚を見たという説も間違いではないか、と・・・。」
助手 「あはは・・・。ま、ちょっと抜けたところもある博士だしねぇ。・・・あ、博士が戻ってきた・・・!」
博士 「・・・オヌシら、さあ!さっさとこっちへ来い!草ヒロじゃよ!」
助手 「・・・!本当ですか!」
見習い 「マジっすか・・・。」
No.010
ホンダ アコード
1976~81年式
用途:物置 場所:駐車場(カーポート)
博士メモ:これは凄いのう。見たところ欠品が一つもないんじゃ!・・・それに車種もマニアックな初代アコードときた。地元にしては上出来すぎるぞ!
博士 「やはり幻覚などではない!本当に草ヒロがあったのじゃ!」
助手 「どれですか~?・・・って・・・うわっ!まさかの初代アコードじゃないですか!」
博士 「ウム・・・!ウム・・・!・・・初代アコードなど、ここ最近現役でも草ヒロでも一切見たことがない。こりゃ嬉しい発見じゃぁ!」
見習い 「やっぱツイてるんすよオレたち!この調子でどんどん行きましょう!」
博士 「そうじゃな!全くオヌシの言う通りじゃ。さっきまでの弱気な姿勢は吹っ飛んだぞ!」
見習い 「いよっ、その調子です!博士!」
助手 「・・・にしても、結構交通量の多い道路沿いなのに、よく今まで撤去されたり悪戯されたりしてませんね!」
見習い 「埃被ってなければほとんど新車っすよコレ・・・。凄い状態が良い・・・。」
博士 「・・・やはり、この生け垣のお陰じゃろうな。オヌシらだって、最初は全く気付かんかったじゃろ?ワシも危うくスルーするところじゃったが・・・」
見習い 「博士が目ざとく見つけたんすよね!さっすが~!」
博士 「ホッホッホ!やはりワシの観察眼も捨てたモンではないのぅ~。」
助手 「それに、この手作り感満載の木製カーポートが、太陽光や雨風からアコードを守ってくれているお陰もあるんでしょうね。」
博士 「そうじゃ!まさに、オーナーさんの草ヒロになっても、生活の相棒であるクルマを大切に守っていこうという・・・クルマへの“愛”があるからこそ、今もアコードが快適に余生を送れとるんじゃろうな。」
助手 「そう思ってこのアコードを見ると・・・なんだか幸せそうに見えますね!」
博士 「じゃろう?・・・こりゃあ朝からエエもんが見れたわ。」
つづく
「この物語、そして物語に登場する団体・登場人物は、ワシも含めてフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないからの。」
「・・・。」
「・・・。・・・実は今回の草ヒロ、“草ヒロ物語”が始まってからちょうど10台目なんじゃ。」
「は?・・・えっ・・・?ここでは、もう何もトークしないということになったのでは・・・?」
「ちょうど10台目なんじゃ。」
「ちょっと博士ぇ~。」
「ちょうど10台目なんじゃ。」
「・・・。・・・お、おめでとうございます・・・!」
「な?凄いじゃろ?これもワシの努力のたまものじゃわい!・・・この調子で、どんどん草ヒロを見つけるぞい!」
「は、はぁ・・・そうですね。・・・でも、意外とまだ10台しか撮影していないんですね。この物語が始まってから。」
「・・・ちょうど10台目なんじゃ。」
「あくまで都合の良い事しか聞こえないってことですか(汗)。」
「ちょうど10台目なんじゃ。」
「・・・。」