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草ヒロ物語3 ~The prologue~/草ヒロ“撤去”物語3 ~The prologue~

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『草ヒロ物語』を知らない人はコチラ

『草ヒロ"撤去”物語』を知らない人はコチラ

登場人物について知りたい人はコチラ(

 

すべてのはじまり

2のさいしょ

前回のおはなし(『草ヒロ物語2』)

前回のおはなし(『草ヒロ“撤去”物語2』)

 

 

 

 

 

―草ヒロ研究所第一居室にて―

 

小布施 「…ったく、なんで俺がこんなこと(掃除)しなくちゃならねーんだよ…!」

清里 「まぁまブッセさん、僕たち新入りなんですから、雑用を任されるのは当然ですよ~。…ねー、スイちゃん?」

笛吹 「だよね~。わたし、レイレイと一緒に出来るならなんだってやるわよ~!」

清里 「僕もだよ!」

小布施 「んだーっ!!おまえらイチイチイチャコラすんじゃねぇー!バカヤロ…!『彼女いない歴=年齢』の俺には堪えるんだよっ!…なァ、優吾もそうだろっ!?」

飯田 「は?…え?…え、えぇ…そうですね…。」(こいつらにはちょっとムッとするときもあるけど、綾が楽しそうならオレは別に…)

小布施 「ったくつまんねぇ返事だな!だからおまえも…」

博士 「オイ!オヌシら!!!口ばっかり動かさんと、少しは手ぇ動かしたらどうじゃ!?…あんまりマジメにやらなんだら、草ヒロ探索に連れてってやらんぞ!」

笛吹 「えぇ~!?」

清里 「ハイハイ!やりますやります!」

小布施 「チッ…やりゃいんだろ?やりゃあ!」

飯田 (………)

博士 「フン…!全く…最近の若いモンときたら…!」

助手 「まあまあ博士、落ち着いて…!典型的老害のセリフですよそれ。せっかくの新入りなんですから、もっと大切にしないと…」

博士 「何言うかバカモン。年下の奴等にヘコヘコするほどワシゃあまだ落ちぶれてはおらん!年下の人間はコキ使われてなんぼじゃろが!」

助手 「うわぁ…。」

見習い 「ところで博士、オレは助手に昇格…」

博士 「うるさいうるさーい!じゃから助手に昇格させた言うとるじゃろうが!…しかし、まさかこんなことになるとはの…あんな約束するんじゃなかったわい。」

見習い 「えぇ~でも僕の『セリフ』、まだ『見習い』のままですけど…」

博士 「……??何わけのわからんこと言うとるんじゃオヌシ?研究員登録データを見てみぃ、ちゃんと助手になっとるじゃろ?」

見習い 「…え~、ホントですかぁ~?…どれどれ…?」

博士 「ワシを疑うでない。嘘は言わんわい。」

見習い 「…あ、ほんとだ!すんません博士!なんでもなかったです!」

博士 「じゃろ?…じゃから今後は、助手として精進していくことじゃ。」

見習い 「はい!頑張ります!…いやぁ~、ついにオレも助手か~!」

助手 「良かったねぇ、草田くん!」

見習い 「ええ!ホントですよ!」

博士 (別に助手見習いから助手になったところで、特に変わることはないんじゃがのう。…ククク…。)

 

 

博士 「よし!見習いども!よく頑張ったの。掃除と整理整頓はこれくらいでよろしい。」

清里 「はぁ~…」

笛吹 「やっと終わった~…」

小布施 「いいように使いやがって~!クソ~!」

博士 「少し休んだら、今度の探索のための探索会議じゃ。5分休んだら、2階にある大会議室に集まるんじゃぞ!」

小布施 「おお!ついに来たか!」

清里 「了解です!博士!」

 

飯田 「…イヤハヤ、やっと草ヒロ研究所らしいことができるな…!」

笛吹 「ねー!わたし楽しみ~!」

清里 「ぼくも~!」

小布施 「クク…やっぱり探索するなら山梨だよなァ…?」

飯田 「そうですね。俺も山梨行きたいです。」

清里 「ぼくも~!」

笛吹 「わたしも~!」

飯田 「数多くの草ヒロが眠っていて、その質も良好と言われる山梨が、いったいどれほどのものなのか…とても興味があるんです。」

小布施 「そうだよなぁ。オレもそう思う!」

 

 

―草ヒロ研究所大会議室にて―

 

博士 「えー、では、これより、草ヒロ探索会議を始める。」

笛吹 「いぇーい!」

博士 「静粛に!まったく、これだからガキは…」

助手 「まぁまぁ博士…」

見習い 「で、君たちはどこか探索したいところでもあるの?」

博士 「おいオヌシ!助手の分際でこの場を仕切ろうとするでない!進行はワシじゃぞ!」

小布施 「そうですね、さっきオレたちで話してみたんですけど、山梨が良いって意見が出ました。」

博士 「ぐっ…無視しよるか…!」

小布施 「俺と、飯田…そして笛吹や清里も行きたいと言ってましたよ。」

助手 「お~、山梨はやっぱり人気なんだねぇ。」

見習い 「博士、どうします?」

博士 「いいんじゃないのか。ところでオヌシら、長野はどうじゃ?あそこは山梨以上に草ヒロの数も質も上等と聞いたことは無いかの?」

飯田 「はい、勿論それも承知の上ですが…」

清里 「やっぱり長野って遠いじゃないですか~、だから、最初の探索はウォーミングアップも含めて山梨がいいのではないか、と。」

飯田 「そうです。きよの言う通りの理由です。」

博士 「なるほど…高校生にしてはちゃんと現実的にモノを考えられておるようじゃな。ワシも安心じゃ。」

見習い 「…と、いうことは、念願の山梨探索が出来るってわけですね!」

博士 「そうじゃ。」 コクッ

小布施 「っしゃーァァ!!!」

笛吹・清里 「やったー!!」

見習い 「よかったね、みんな!」

小布施 「ええ、博士が案外聞き分けが良いので正直驚きました笑」

博士 「なんじゃと!?見習いの分際で!一言余計じゃ!」

清里 「あ~、スミマセンスミマセン!うちのブッセさんが不躾で…」

笛吹 「うちのオブさんには後でキツく叱りつけておきますので、何卒御容赦を…」

小布施 「オメェらは一体何なんだよっ!」 ピシィ!

清里 「いたっ!ブッセさんひっどーい!」

笛吹 「あーもう~、わたしのレイレイが~!大丈夫…?」

飯田 (やれやれ…)

博士 「まあよいまあよい、正直、ワシも山梨を探索したいところじゃったんじゃ。逆に、おぬしらが地元を探索したいなどと宣いおったら、所長権限で山梨にしようと思ってたくらいじゃ」

助手 「もう、博士ったら…」

飯田 「まあ、終わり良ければ総て良し…で良いんじゃないですか?」

助手 「うん、それもそうだね!」

 

 

 

―――その頃、草滅会では―――

 

山中 「ボス、明日はいよいよ待ちに待った山梨探索の日ですね!」

上田 「あたし、すっごい楽しみです!」

ボス 「フフ…そうだろう?私も凄く胸騒ぎがしている。もしかしたら、また奴等と遭遇してしまうかもな…。」

山中 「もう二回連続ですからね!最初は草研と出会うのは嫌でしたけど、草ヒロを横取りするあの感覚はある意味サイコーですよね!」

ボス 「そうだな。今回もあいつらの悔しそうな顔を拝めると思うと…居ても立っても居られないぜ…!ククク…」

上田 「ここまできたら、次の探索の時も会いたいものですね!」

山中 「ボスは、奴等はどこを探索するとお考えですか?」

ボス 「そうだな…我々もそうだが、奴等は二回連続で地元を探索しているわけだし、さすがに地元探索は飽きたんじゃないのか?」

山中 「つまり、そろそろ探索場所を変えてくる…ということですね。」

ボス 「そうだ。私は山梨辺りを探索するんじゃないかと思っている。」

上田 「山梨ですか!それもまたどうして…」

ボス 「やつら草研のHPをさっき見てみたんだが、どうやら新入りが入って来たそうだぞ。」

上田 「えっ!?…新入り、ですか…!?」

ボス 「つまり、今度の探索は、いわば新人歓迎会のようなものだと思のだ。」

山中 「なんだか大学のサークルみたいっすね笑」

ボス 「ということは…ショボい草ヒロばかりの地元を探索するとは思えない…。ということは、神奈川県から手軽に行ける草ヒロの聖地に行こうとするだろう。」

上田 「だから山梨ってわけですね!納得しました!」

ボス 「そうだ。」

秘書 「さすがは我らがボスです。素晴らしいご推察です。」

上田 「ええ!」

山中 「ボスの推察は非常に納得がいきました。ただ…お言葉を返すようですが…」

ボス 「なんだ?…なんでも言っていいぞ。私の考えが必ずしも当たるわけではない。若者の柔軟な考えを私は欲しているから遠慮せず言うがよい。」

山中 「はい、ありがとうございます!…山梨も確かに草ヒロの聖地ではありますが、長野県は更に数多くの草ヒロが眠っていますよね。」

ボス 「そうだな。」

山中 「それならば、新人歓迎会としては長野の方がよりよくなるのではないでしょうか。確かに山梨よりは遠いですが、日帰りでも行けるレベルですよね。なんなら泊りがけの豪華な新歓になるのではないか…と」

ボス 「ククク…そうきたか。そういう疑問が誰かから飛んでくるとは思った。…いい質問だな、山中よ。」

山中 「はっ、ボス、お褒めのお言葉、有難く頂戴します!」

ボス 「確かにお前の言うことも一理あるんだが、私はこう考えたのだ。草ヒロ研究所は所長の草岡博司が実権を握っているというのは言うまでもないな。」

山中 「でしょうね。あの頑固ジジイの言動を見れば想像に難くありませんよ。」

秘書 「我らがボスとは正反対の人間ですよ。」

ボス 「まぁまぁ、そう言ってくれるな。…話を戻すが、ということは、草ヒロを探索する場所の決定権は博司が握っているということだ。」

山中 「ええ。」

ボス 「それこそ、新人の意見に耳を傾けるフリこそすれ、結局はなんだかんだで自分の一番行きたい場所に決定するに違いない。」

上田 「つまり、山梨県は草ヒロジジイが一番行きたいところってわけですか?」

ボス 「そうだ。長野でもいいんだが、奴はケチだからな。極力金はかけたくないし、それに奴は若者を見下す傾向にあるから、新人相手にそこまで大盤振る舞いをしたくないのだろう。しかし、地元となるとさすがに新人からの反発もあるだろうし、山梨くらいがちょうどいいと考えるはずだ。それに加えて博司自身も、最近は地元探索続きで遠出はしていないだろうから、山梨にかなり行きたがっているはずだ。…私と奴は、古くからの付き合いだから性格もよくわかっているつもりだ。奴ならこう考えてこういう決定する可能性が高いだろう。」

山中 「なるほど~!だから山梨なのですね~。」

秘書 「それに、そこまで深く考えていたとは。流石我らがボスでございます。」

山中 「ボスの深い洞察力にはお見それしました!」

ボス 「フフ…よせよせ。…もしかしたら、奴の気まぐれで地元になったり長野になったり、はたまた全く別の場所になる可能性もある。だから絶対だとは言えないが、その可能性は高いということだ。」

上田 「じゃあ、あたしたちが探索するのも、山梨で決定ですね!」

ボス 「うむ。」

秘書 「承知いたしました。今すぐ準備に取り掛かります。」

ボス 「すまないな、水篶よ。ご苦労。よろしく頼んだ。」

上田 「水篶さん、あたしもお手伝いしますよ!」

秘書 「そうですか。私など構わなくてよいものを…。しかし上田さん、ありがとうございます。」

上田 「いいんですよ!」

 

 

 

 

(草ヒロ物語3へ)つづく

(草ヒロ“撤去”物語3へ)つづく

 

 

やっぱり、またまた同じ日に、同じ地域で草ヒロ探索をすることになってしまった草研と草滅会!

このグループは運命の赤い糸で結ばれているのか!?

『草ヒロ物語3』『草ヒロ“撤去”物語3』では、ボスが草ヒロ嫌いになった理由がついに明らかに!?

毎週木曜連載!今後の展開に、乞う、ご期待!

 

この物語、物語に登場する団体・登場人物はフィクションです。実在するものとは、一切関係ありません。


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