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さらに!地元のネオクラを探せ!(25)

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ホンダ ステップワゴン

Wタイプ or Gタイプ

1996~99年式

神奈川県西部にて 2015年4月2日撮影

※撤去されました

 

こんなクルマも放置されるような時代が到来したようです(もう五年も前ですが…)。

年式的に考えたら物足りないもので、当時はフロントだけを撮影してその場を後にしましたが、今からすれば、『何故リアも撮らなかったッ!?』と、当時の自分を問い質したくなってきます。

 

初代のステップワゴンなんて、最後に見たのはいつだっけなァ…と考えてみると、随分見ていない気がします。

当時はそれはそれは売れに売れ、ブームのようになっており、僕が小学生の頃でも未だにビュンビュン走っていましたが、現在は本当に見かけなくなりました。

アノ頃が懐かしい…。

 

 

ステップワゴンを紹介するのは初めてですので、クルマの解説と行きましょう!

ステップワゴンはフツーのミニバンに見えて、実にホンダらしいエポックメイキングなクルマでした。

ステップワゴンが登場した1996年は、1990年リリースの初代エスティマが発端となったミニバンブームがある程度落ち着いてきた頃のこと。

ミニバンと言っても、当時はまだタウンエースやバネット、ボンゴやデリカといった、商用車がベースとなったワゴン車が多い時代。

一応、バネットセレナのようにより乗用車っぽくなったミニバンも登場していましたが、それでも駆動方式は後輪駆動の商用車然としたもので、商用車ベースのミニバン同様に車内にはセンターコンソールがドンと居座っており、どこか窮屈な雰囲気でした。

 

そんなミニバン界に一石を投じたのが、ホンダです。

ホンダは登録車の1BOX型商用車を製造したことが無かったため、ミニバンブームには参戦出来ず大きく遅れを取っていましたが、ホンダがイチから造り上げた『ステップワゴン』という名の渾身の一台を投入します。

ステップワゴン…かつてホンダが製造していた、“生まれる時代を間違えたクルマ”の一つである『ステップバン』を彷彿とさせる名称は、ホンダのやる気を感じさせるには充分でした。

 

ホンダは昔から、本田宗一郎氏が提唱していたMM思想に基づいたクルマ作りをしてきました。

MM思想というのは、“マンマキシマム・メカミニマム”を略したもので、簡単に言ってしまえば『居住スペースを最大に、メカが占めるスペースを最小にするようなクルマ作りをしよう』…ということ。

すなわち、居住スペースを広くしたいときは、ボディサイズを拡大するのではなく、メカを小型化するか配置を工夫するかしてメカが居座る部分を小さくしましょうという考え方。

N360やシビックもその思想に基づいて作られましたし、最近のクルマで言えばフィットやN-BOXも完璧なMM思想によって生まれたクルマ。ホンダが昔から得意とするFFレイアウトも、MM思想に完全に合致するものです。

 

ステップワゴンも、MM思想に則って開発されています。

…というのも、一部(シャリオやプレーリー)を除いて皆後輪駆動を採用していたミニバンの常識を打ち破る、前輪駆動を採用したのです。

この発想は、ミニバンのベース車両を持っているメーカーにはそうそうできないでしょう。ホンダは、後輪駆動の商用車を作っていなかったからこそ、柔軟な姿勢で人が快適に乗ることができるようなミニバンを開発することが出来たのです。

スペース効率の良いFFは、ミニバンにとってはこの上なく理想的な駆動方式。FFにすることで、センターコンソールも一部なくなり助手席-運転席はウォークスルーに。そして居住スペースは拡大するばかりかフルフラットに。

タウンエース/ライトエースやバネットセレナが牛耳っていた5ナンバーハイルーフミニバン市場をひっくり返すほどのヒットを記録しました。この大ホームランを受けてトヨタと日産は、駆動方式をFFに改めた新型ノアと新型セレナの開発を余儀なくされたのです。

 

また、ステップワゴンの登場は、5ナンバーハイルーフクラスを超えた、他のクラスのミニバンにも影響を与えました。

大型ミニバンのエスティマやMPVはFFになり(エルグランドは己を貫きFRのままFMC)、グランビア/グランドハイエースはアルファードと名を変えFFになるばかりか、更にはプレマシーやトラヴィックといった新たなクラスのミニバンが登場する始末。

第二次ミニバンブームの到来です。

ステップワゴンがいかに偉大なクルマであるか、お分かりいただけたかと思います。

また、ホンダはステップワゴン登場の1年前にオデッセイ、4年後にストリームというこれまた革新的なミニバンを開発しており、オデッセイやストリームの登場によって新たに現れたミニバンも多いです。

 

 

そんな時代の覇者も、新型が出れば乗り換えられるのが運命(さだめ)。

このステップワゴンは乗り換えられずに生きながらえて来たようですが、野晒しにされてしまったようです。

ボディは綺麗ですが、タイヤはすっかりパンクしてしまっていました。

それと、初見で気になったのはホイール。

分かる方は分かるでしょうが、これは初代ノアのホイールキャップです。ライバルのホイールを身に付けさせられるとは屈辱モノですね…。

 

ちなみにこれはウィンカーがアンバーの前期型。

グレードはW, G, Nの3タイプ用意されていましたが、そのグレード判定が迷い所。

最上級のWか中堅のGかのどちらかなのは間違いないのですが、WとGの要素が混在しているので特定ができないのです。

まず、このステップワゴンはシルバーのモノトーンですが、Wは前期型において2トーンカラーしか選ぶことができません。それに、Wは鉄チンホイールではなくアルミホイールが標準装備されているので、ホイールキャップを装着することは出来ません。

ならGではないかと思われるでしょうが、スモークガラスはW専用のパーツ。

つまり、Wには無いカラーと装備品、Wにしかない装備品が混在しているというわけです。ちなみに、フォグランプとサンルーフはWでもGでも選べるオプションパーツですので関係ありません。

 

誰かステップワゴンにお詳しい方、もしいらっしゃいましたらグレード判定をお願いいたします!


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