1年以上続いてきた当シリーズも、いよいよラストをが近付いてきました。
通常回のトリは、このクルマに務めてもらいましょう!
次回からは『The best編』が始まります!
いすゞ ユニキャブ
(KR80/KR85/KR86A)
KR80:1967~70年式
KR85:1970~73年式
KR86:1973~74年式
神奈川県西部にて 2015年4月2日撮影
※撤去済み
この探索の一ヶ月前の探索で全くの偶然で発見し、言葉を失い目を何度も疑うほどに僕を驚愕させた超大物:ユニキャブを、わずか一ヶ月で再訪問してみました。フォロワーさんに是非とも案内したいという気持ちもあったのですが、このレベルのレア車になってくると何度会っても有難く思えてしまうのです。
このユニキャブというクルマ、現在流行りのクロスオーバーSUVのはしりともいえる存在。
この見てくれながらも駆動方式は4WDではなくFRを採用しており、レジャーユースや貨物車、人員輸送車など公私ともに用いることができる多目的車として売り出していたようです。
ジープっぽい見た目をしているのは雰囲気を楽しむためと思われます。フロントウィンドウを倒すことができたり、幌を取り付け/取り外しできたりするなど、雰囲気はジープタイプのクルマそのものといった感じです。
マイナーなクルマながらも、自動車ガイドブックには、Vol.14からVol.20まで、すなわち現行だった時期に発行されたものにはすべて掲載されており、自動車ガイドブックの解説を引用すると、以下の通りになります。
『自動車ガイドブックVOL.14』 p.168 “いすゞ ユニキャブ KR80”
連絡用に,レジャーに,小物運搬に,サービスカーに,あらゆる用途に最適です。また,用途に応じて幌の巻き上げ取りはずし,フロントウインドの前倒しなど,応用変化自在な楽しい 〈行動自由〉 設計の車です。
(原文ママ)
『自動車ガイドブックVOL.15』 p.184 “いすゞ ユニキャブ KR80”
軽快,ユニークなジープスタイルの4人乗,または2人+400kg 積の貨客兼用車です。用途に応じてドアおよび幌の取りはずし,フロントウィンドの前倒しなど応用変化自在な 《行動自由設計》 です。
(原文ママ)
『自動車ガイドブックVOL.16』 p.184 “いすゞ ユニキャブ KR80”
4人乗または2人+400kg積ジープスタイルのユニークな貨客兼用車。ドアおよび幌の取りはずし,フロントウインドの前倒しなど用途に応じて自由自在。レジャーに,お仕事に巾広く利用できる 《行動自由設計》 の車です。
(原文ママ)
…といった具合の説明がなされており、どのようなクルマとして売り出していたのかが分かります。
ブリキのロボットのような可愛らしく愛嬌のあるデザイン。
錆が素敵。
ちぎれた幌。
車内はこのようになっておりました。
苔むしたシートがイイ味出してます。
インパネ。
スピードメータやタコメータなどの計器類がありそうな場所には、なぜかラジオのチューナーが。
肝心の計器類は中央にあるようです。いわゆるセンターメータというヤツですが、まさか60年代生まれのユニキャブにセンターメーターが採用されているとは知りませんでした。
ミニは昔からセンターメーターでしたが、1960年代のクルマでミニやユニキャブ以外にセンターメーターのクルマってあるんでしょうかね?
今でこそセンターメーターはそれほど珍しいものではないですが、当時からしてみればかなりユニークだったのではないでしょうか。
オーディオ機器がここに設置されているのもかなり特殊なのでは。
…これじゃあ、助手席の人が操作することはできませんね。
運転時にかける音楽の主導権もドライバーが握っているといったところでしょうか笑
お知らせ
冒頭でも述べたように、当シリーズ『さらに!地元のネオクラを探せ!』の通常回は今回が最後でございます。
次回からは、この探索で発見したベストなクルマを3台選んで紹介する、毎度おなじみ『The best編』が始まります!
今回の探索の収穫台数は異例の100台越えとなり(まとめて紹介したり端折ったりしているため、連載回数は100回にも満たっていませんが汗)、ネオクラ・草ヒロ共に満足のいく大物個体に多数出会うことができました。
そこで!
今回の『The best』は、“草ヒロ編”と“ネオクラ編”の二部構成にしたいと思います!
ベストな草ヒロ3台と、ベストなネオクラ3台の、計6台を『The best編』で紹介するということでございます。
草ヒロ第3位からスタートし、ネオクラ第3位、草ヒロ第2位、ネオクラ第2位…というように、草ヒロとネオクラを交互に紹介していくかたちを取ります。
果たしてどのような草ヒロやネオクラが飛び出すのか…乞う、ご期待!