前々回のミラや前回のセドリックを紹介した時にガッツリ背景に映っていたのでお気付きの方も多いでしょうが…
今回紹介するのはお隣のマイクロバスです。
淡いブルーとホワイトを配したこのカラーリングと言ったら、もうあのバスしかないですよね。
日産 エコー
ロング シングルタイヤ
幼児専用車(GHC240)
1970~71年式
山梨県にて 2018年9月9日撮影
日産のマイクロバス、エコーの2代目でございます。
欠陥車騒動によるイメージダウンもあり、エコーはこの代を最後に歴史が途絶え、少しだけ改良を加えて全く別の名前が与えられた日産・シビリアンとして生まれ変わり、トヨタのコースターや三菱ふそうのローザと長い長い販売競争を繰り広げておりました。
…が、コースターに比べて売れ行きが良くなかったのか、長い間フルモデルチェンジをすることなく、3代目のシビリアンが昨年をもって生産終了。
このクラスのマイクロバスは今や、コースターとローザの2車種だけ(OEMも含めれば、コースターのOEMである日野・リエッセⅡもありますが)。かつてはいすゞのみならず、ダイハツやマツダまでもが参入していたと考えると、随分と寂しくなったものです。
さて、こちらのエコーは“幼児バス”の標識があることから分かるように、幼稚園の送迎バスとして使われていたようです。
リアに設けられた非常扉も幼稚園バスならではの装備なので、このポイントでも幼児車と判断可能です。
園児たちが乗るバスと考えると、この大きさだと割と大きいので、それなりの規模の幼稚園だったのでしょう。
どこから持ってこられたものなのかは分かりませんが、この過疎化してしまった山間の町で働いていた幼稚園バスだとしたら、かつては子供たちの活気で溢れていた情景を頭に思い浮かべて、しんみりとしてしまいますなぁ。
一体何年動いていないのでしょうか。
実はこれ、奥に見えている路線を中学3年生の頃に“乗り鉄”した時に初めて発見した個体でして、5年越しに訪問が叶ったということになるのですが、まだこの場にいてくれてよかったです。
これからも、ここを動かずに年季を重ねていってくれればと思いました。