今回はベスト(vest)をご紹介します。
ベストは、僕がファッションに興味を持ようになった大学生になるまでは一切着たことがなかった服のジャンルです。
なぜ着たことがなかったかというと、『ベストって袖がないから着ても温かくならなそうだし、着る意味がなさそう』…と勝手なことを思っていたからです笑
要するに、上着は寒さ対策のためだけに着るものと考えていたということなのでしょう。
しかし、ファッションに興味を持つようになってからはその考え方は一変します。
中途半端な服のように思えていたベストですが、実際に着るようになってからは…
・お腹が温まるだけでも寒さは意外と凌げる!
・カーディガンを着るには暑いけど、上着がないと少し寒いような日に着るとちょうどいい!
・袖がないから、袖幅や袖口幅が狭いジャケットやシャツの下に着ることが出来る!
といった実用性があることが分かりましたし、
・重ね着ファッションが楽しめる!
・カラーコーディネートを考える面白さがある!
といった実用面以外のメリットもあることが実感できました。
今では、Vネック、クルーネック、サイドベルト付き、スリット入りなど、色々な種類のベストを色々なカラーリングで持っているくらい好きなジャンルの服になりました!
No.007
SUGGESTION
チルデンニットベスト(L)
ジャンル:トップス/ベスト
特徴:チルデンベスト/Vネック/ニット/畦編み/無地
色:グリーン系その他(ミント) 素材:アクリル100%
閑話休題!
今回ご紹介するベストは、こちら!
SUGGESTIONというブランドのチルデンニットベストです!
ラストの『ふくちしき』コーナーでもご説明しますが、Vネックの部分にラインが入っているベストのことをチルデンベストと呼ぶのですが、それがこのベストの最も大きな特徴です!
Vネックのラインが可愛くてお気に入り。きれいめなコーディネートが作れます。
また、カラーリングはブラック・ホワイト・ブルー・ブラウンといった定番のカラーリングがある中、このようなミントグリーンのような珍しいカラーも用意されていました。
ブラックとブラウンも購入しましたが、この様なカラーの服はあまり持っていなかったのでミントグリーンもとりあえず押さえておきました笑
グリーン、特にこのような鮮やかなグリーンはマッチする色があまりないので、カラーコーディネートを考える楽しさがありますね。
とりあえず、ブラックやグレー、ホワイトといった無彩色のシャツを下に着て、ボトムスも無彩色で合わせるのが無難といったところでしょう。他のアイテムにもカラーを取り入れるなら、明るめ・鮮やかではなく暗く淡いグリーン系のボトムスを履くのがいいのではないでしょうか!
★ふくちしき★
① ベスト
ベスト(vest)は、トップスの一種で、袖のない中着/上着を意味する。
ボタンが付いていて羽織るように着るタイプのベストは特に、ジレと呼ばれて区別される。
ベストと一口にっても色々なタイプがあり、クルーネックやVネックといったネックの種類、サイドスリットの有無、サイドベルトの有無など、差別化されるポイントは色々ある。
使用される素材はウールやポリエステル、綿など様々であり、求める素材感や着用する季節などによって使い分ける。
② ニット/セーター(ニットプルオーバー)
ニット(knit)とは、編み物や編んで作った生地のこと。
ニットを用いたプルオーバータイプのトップスはセーター、もしくはニットプルオーバーと呼ぶが、現在ではそれ自体をニットと呼称することも一般的となっている。
ニットには多種多様な編み方があり、ケーブル編み、リブ編み、天竺編み、鹿の子編み、ワッフル編みなど、他にも多くのパターンがある。異なる編み方で編むことで、生地の触り心地や見た目の印象を変えることが出来るのだ。
③ 畦編み
今回ご紹介したニットベストは、畦(あぜ)編みと呼ばれる編み方で編まれている。
畦編みは、②で例に挙げたリブ編みという編み方の一種だ。表目と裏目を交互に編むことでで、畦のような凹凸を生み出すことが出来る。
④ チルデン
今回ご紹介したニットベストは、チルデベストと呼ばれるデザインのもの。
チルデンというのは、元々はベストに使われる呼称ではなく、ニットプルオーバーのみに使われるものだった。
Vネックの周りにラインが入っているニットプルオーバーのことをチルデンニットと呼ぶ。
それでは、チルデンニットという名の由来は何なのか。
それが面白いことに、第一次世界大戦後に大活躍したアメリカ人男子テニス選手;ビル・チルデン(ウィリアム・ターテム・チルデン Jr.)の名に由来する。彼がよく着用していたニットプルオーバーがVネックにラインが入ったデザインだったため、そのようなデザインのニットプルオーバーをチルデンニットと呼ぶようになったのである。
チルデン選手は日本テニス界にも大きな影響を与えたようで、日本人の間でもよく知れ渡っていたということなのか、チルデンニットというのは日本でしか通用しない呼び方らしい。
英語では“tennis sweater”(テニスセーター)や“cricket sweater”(クリケットセーター)と呼ぶとのこと。
チルデンニットという呼称から転じて、チルデンニットのような首周りのデザインのベストのことも『チルデンベスト』と呼ばれるようになった。
更に、チルデンニットのようなデザインのカーディガンのことも『チルデンカーディガン』と呼ばれるようになるなど、元々の由来であるチルデン選手から離れて、Vネックでネックラインに沿ってラインが入ったデザインの服自体を“チルデン~~”と呼ぶようになったのは大変興味深いことである。