メルセデス・ベンツ 300SLクーペ
1955年式
トヨタ博物館にて 2013年3月9日撮影
メルセデスを代表する名車、スポーツカーを代表する名車、300SLです。
説明するまでもないですが、ガルウィングドアが大きな特徴となっております。実はこのドア、目立たせるためなど、デザイン性を重視して選ばれたわけでなく、シャシーの構造に由来するものなのです。サイドシルが高くなり過ぎ、レースに出場する際に横開きだと問題があるというわけで縦に開くガルウィングドアがやむなく採用されたわけでした。
もう一つの大きな特徴としては、世界で初めて自動車にガソリン直噴エンジンを搭載したというものがあります。3.0L直6SOHCエンジンを搭載する300SLですが、インジェクションシステムにより215psを発生し、最高速度は当時の市販車最速である260km/hを記録しました。
クーペモデルとロードスターモデルが販売され、高額な自動車にも関わらず1954年から1963年までの9年間(クーペは1957年で生産終了)で、約3200台も生産されました。これの廉価版である190SLは更に売れて、2万6000台ほどが生産されたらしいです。