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草ヒロ物語(4)

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前回の話

「草ヒロ物語」を知らない人はコチラへ。

 

博士 「さっきオヌシらが降りたせいでエライ目に遭ったわい。体力を結構消費してもうたの・・・。昔はこんなもんじゃなかったんじゃが。」

助手 「さっきのこと、まだ根に持ってるんですか~、博士。僕との長い付き合いなんですから、スパッと忘れましょうよ~。それに博士は、僕とは違って、クルマの知識も豊富なんですしね!!」

見習い (先輩もしっかり根に持ってるし・・・!)

博士 「ああスマンスマン、オヌシもついさっきのことをまだ根に持っとるみたいじゃのう。あれは悪かったわ、はっはっは。」

助手 「もう、笑わないで下さいよ!」

博士 「おおスマンスマン。はっは。」

見習い 「あ、駐ヒロがいましたよ!」

博士 「なんじゃと?」

助手 「え?もう!?」

 

 

No.004

いすゞ エルフルート150バン

1981~91年式

用途:物置 場所:駐車場

博士メモ:こりゃあ珍しいエルフのルートバンじゃ。出来れば畑や果樹園の中で見たかったが、そんなことを言うと「贅沢言うんじゃありません!」とか言って助手に怒られてしまう・・・。ここに書き留めておくぐらいにしておこう。

 

助手 「やりましたね博士!初めての探索で結構レアな放置車を発見出来ましたね!」

見習い 「オレは以前、何度か草ヒロ探索をしたことがあるんですけど、エルフのルートバンは初めて見ました!サイドのデカールもいい味出してますね。」

博士 「うむうむ。我ながらよくやったわい。ちゃんと物置として使われておるし、物もギュウギュウに詰まっておるから、草滅会のヤツらも手を出すに出せんじゃろう。」

助手 「ですよね。しかし博士、ワイパーに黄色い紙が挟まってます。・・・どうやらこれは解体屋の広告みたいですが。草滅会の連中が挟んでいったんじゃないですか?」

博士 「いや、これは草滅会とは似て非なる組織のテじゃろう。草滅会のやり口は、発見した翌日にはもう撤去じゃ。ヤツらのネットワークは凄まじいからの。」

助手 「そうなんですか。でも、別の組織にマークされているってことですよね?」

博士 「大丈夫じゃよ。草滅会ほど強引じゃないからの。ハッタリみたいなもんじゃ。ネットで調べた限りでは、大体の放置車には挟まれているもんじゃが、どれも色褪せた広告であるところを見ると、挟まれても中々撤去されないみたいじゃ。」

助手 「そうなんですか。」

見習い 「もう、これだけでも十分ってくらいの収穫ですよね!」

博士 「それもそうじゃが、草ヒロ研究員たるもの、一日をかけて草ヒロを探し続けるものじゃ。大物が一台見つかったところで満足しとっては、一人前の草ヒリストにはなれんぞ!」

見習い 「おぉ、博士、カッコいいですねぇ!」

博士 「フン。・・・まあ、長年草ヒロを研究しているだけのことはあるじゃろ?」

見習い 「はい!ちょっと博士が輝いて見えました!」

博士 「こいつ、調子の良いことを言いおって!はっはっは。」

助手 「草田君ねぇ・・・、博士をおだてても何も出てこないよ?」

見習い 「知ってますって。ちょっとからかっただけですよ~。」

博士 「なんじゃなんじゃ、せっかく良い気分じゃったのに。・・・それにからかっただけとは何じゃ?オヌシはまだまだ若造の癖に。年寄りを敬わんかい!」

見習い 「サーセンした~。早く行きますよっ!」

博士 「何じゃその謝り方は?」

助手 (またこのパターンか・・・。ま、なんだかんだ言って仲良いんだろうけどね。)

 

つづく

 

「この物語、物語に登場する団体・登場人物はこのワシも含めて、やっぱりフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないわい。じゃが、草ヒロは実在するからの、読者の諸君も、探してみてはどうじゃ?」

「博士、他に喋ることないんですか~?そろそろ読者の皆さんも飽きてますよ~。」

「オヌシ、“(1)”でワシに向かって喋り過ぎだと注意しとったじゃないか。

「いやでも、最近僕も、博士がここで何を喋るのか結構気になってきたんですよ。」

「オヌシ、喋り過ぎじゃ。」

「も~、博士ズルいですよ~。」


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