マツダ T600
1959~71年式
山梨県甲府盆地にて 2014年3月30日撮影
“クルマ”というより、もはや“車輪の付いた荷台”といった方が正しいような状態の草ヒロに出会いました。
こんな状態でもピンで紹介するということは、もちろんネタになるような状態であるということもありますが、車種的にもかなり珍しい部類に入ると考えているからです。どのようにして、そのような考えに至ったかを簡単に説明してみましょう。
まず発見。
見た感じはオート三輪。そして、サイズが小さめなので軽のオート三輪ではないか・・・?とまずは考えます。ここまで1秒。
そして、車種の判定。
パッと思い浮かぶ代表的な軽オート三輪というと、ダイハツのミゼット、マツダのK360、三菱のレオ・・・といったところ。色や荷台の形状からするとケサブロー(K360)が妥当なセンでしょうが・・・。ここまで5秒。
しかし、見つけてからさらに数秒で心なしか違和感を感じました。
帰宅してからじっくりと画像を見てみると、その違和感の正体が判明。
ケサブローと決定的に違うのが、リアフェンダーの形状です。ケサブローはタイヤハウスを囲う様にフェンダーのプレスラインがあるのですが、このクルマはプレスラインがリアへ流れていくという流麗なデザインになっています。それに、どことなく荷台が長いようにも思えます。
・・・というわけで、このクルマはケサブローの排気量拡大版であるT600だったというわけですね!
ただでさえミゼットに押されてマイナー気味だった(レオやヂャイアントなどよりはマシですが・・・)ケサブローでもレアなのに、その派生車とも言えるT600となると更にレア度は上がります!
ちなみに、同時期のマツダにはキャロル600なんてのもありましたが、そちらは更にレアです。
リアまでもっとじっくり見ておけば良かったと後悔しましたが、発見出来ただけでも良しとしましょう。
・・・いやあ、キャビンが残っていた頃の個体を見たかった・・・。
富士山とT600と。