前回の話
「草ヒロ物語2」を知らない人はコチラへ。
助手 「博士。ガード下のフェンスの向こう、錆びた箱のようなものが見えるのですが・・・。」
博士 「なに?草ヒロか・・・!?・・・そんなところに草ヒロなどあるんか?・・・ただの物置小屋か何かじゃ・・・」
助手 「いやいや、やっぱりあれ草ヒロですよ!」
博士 「そうか~?ワシにはよく見えんが・・・。」
見習い 「じゃあ、一回近付いてみますか!」
助手 「うん、よろしく!じゃ、そこ右曲がって~。」
見習い 「はい!」
助手 「・・・んで、そっちを左に・・・」
No.020
ダイハツ ハイゼット55ワイドバン
1977~79年式
用途:物置? 場所:高架下
博士メモ:高架下を有効活用しとる珍しいタイプの草ヒロじゃ。車種的にも、同年代の軽バンに比べるとあまり見かけんの。
博士 「おぉ!確かに草ヒロじゃったわい!」
見習い 「畑でも田んぼでもなく、高架下にあったんですね~。」
博士 「一体何のために使われとるのかの?遊び草ヒロかなんかかのう?」
見習い 「しかし、ハイゼット55ワイドって、年式の割に見かけない気がするんですけど、気のせいじゃないっすよね?」
助手 「うん。確かに気のせいじゃないと思う。・・・博士、さっきの3代目ミニキャブと大体同じ年式なのに、見つけると何故かこっちの方が嬉しくなりますよね?」
博士 「うむ。ワシもそう思う。55ワイドはミニキャブとは違って、生産期間が短いからの。その分、球数もこっちの方が少ない筈じゃ。じゃから、ミニキャブよりも見かけないというのは、気のせいではないと思うぞ。」
見習い 「ワイド55と対になるのって、55ワイドというよりもまゆげハイゼットじゃないですか?」
助手 「確かに、そうだね。」
見習い 「そうやって考えるとどっちも同じくらい見掛けるってことになりますね。」
博士 「ミニキャブの生産期間が長い分、一世代ズレとるということじゃの。」
助手 「研究所から割と機械所でこんな草ヒロを見れるなんて、やっぱり地元は捨てたもんじゃないってことですね。」
博士 「うむ。畑に置いてあるわけじゃないし、草ヒロ学的にもなかなか興味深い個体じゃ。オーナーさんがいれば、是非とも近づいて観察したいところじゃの。」
見習い 「・・・でも、誰もいないから無理っぽいっすね。」
博士 「ああ。今回のところは、諦めて帰るしかないの。」
見習い 「じゃあ、行きますか!次なる草ヒロを求めて!」
助手 「うん。・・・まだまだ見つかるといいですねぇ、博士?」
つづく
「この物語、そしてこの物語に登場する団体・登場人物はワシを含めてフィクションじゃぞ。実在するものとは、一切関係無いからの。」
「・・・。」