カリーナ、キャラバン…と、イイ感じの草ヒロが2度も立て続けに表れた本シリーズですが、(草ヒロだけにしか興味が無い人にとっては)残念ながら、草ヒロはあれでオシマイです…!
今回からは、道中で見つけた現役のネオクラやレア車、旧車をメーンに紹介していきます。まずは、トヨタのネオクラ車をご紹介しましょう。
トヨタ エスティマ・エミーナ 2400
ツインムーンルーフ仕様車(TCR10G)
1995~96年式
群馬県西毛地域にて 2016年7月17日撮影
1BOXワゴン車と言えば、“商用車のように事務的で無味乾燥としたクルマ”…というイメージが根強かった昭和時代。ベースが1BOX商用車なのですから致し方ありませんが、そんなイメージをひっくり返したのが、平成時代が始まって2年目に誕生した“天才タマゴ”こと、初代エスティマです。
エスティマのボディは全くの新規開発で、近未来の乗用車のようなワンモーションキャノピーのようなタマゴ型ボディを採用。また、グリルを極力目立たなくしたシンプルでクリーンなデザインが先進的なクルマを演出。更に更に…エンジンを斜めに押し込んだフロントミッドシップレイアウトを採用することで、居住性の高いフラットなフロアにすることが出来た名車なのです。
しかし、サイズが北米のミニバンのように巨大だったために、話題性とは裏腹に大ヒットはせず。そんなことはトヨタもお見通しだったのか、エスティマ発売から僅か2年でエスティマの弟分を用意します。
それが、今日紹介するエミーナ&ルシーダです。トヨタお得意の兄弟車戦法により、販売店によって違う2種類のデザインを用意。ファミリー向けの明るい雰囲気を売りとしたエミーナをトヨタ店で、スポーティでクールな雰囲気を売りとしたルシーダをカローラ店で販売しました。
因みにこの子はトヨタ店のエミーナ。グリルのデザインにより中期型と分かります。
いくら当時、親のエスティマをも凌ぐ大ヒットを記録したエミーナ&ルシーダとは言え、登場から20年以上が経過しており、現在見かけることは非常に少なくなってきています。このエミーナは、そんな時代の流れに負けず、良好な状態を保って元気に走っているようでした。
トヨタ ランドクルーザー プラド
RZ(ZJ90W)
1996~99年式
群馬県西毛地域にて 2016年7月17日撮影
もう1台は、エスティマと同期のランクルプラド。
プラドの源流は、「ランクルのデザインはいいけれど、ランクルのようにあまりに武骨なクルマはいらない、もう少し快適でライトなランクルがいい」…というお客様の声により登場したランドクルーザーのワゴンVer.です。それがプラドというサブネームが付き、本家ランクルが乗用車登録になった後もランクルの弟分として売られ続けました。
当時大ヒットしていた、三菱のパジェロ(これはヘビーなジープを一般向けのライトな感じに作った、プラドと似たようなポジションのクルマ)と境遇が被っていたためか、トヨタ側も大人気パジェロをかなり意識していたようで、この2代目プラドは5年も前に登場していた2代目パジェロにどことなく似ています。
先ほど紹介したエミーナ同様、当時売れた車種でもここまで年月は経過すると全く見かけなくなり、特に利便性があまりよろしくないショートボディ車はロングよりも駆逐される速度が速いので、見かけることが出来てラッキーだったと言えるでしょう。