スズキ カルタスセダン(GA11S)
1998~2001年式
神奈川県西部にて 2015年4月16日撮影
左右をセルボとアルトに挟まれたセダン。実はこれもスズキのクルマです。
スズキには嘗て…カルタスという、今でいうところのスイフトポジを担うクルマがいましたが、これはそのセダンVer.であります。カルタスは3代目からクレセントというサブネームが付き、今までのカルタスよりも少し上級クラスのクルマとして販売されました。
よって、2代目のカルタスはカルタスクレセント登場後も併売されるという、ちょっとややこしい状況が生まれたのです。
いずれにしろ販売成績が良くなかったのか、クレセントは廃止されます。ですが、3代目カルタスをそのまま潰すのは勿体ないということで、併売されていた2代目の方を生産終了し、3代目を通常のカルタスとして売ることにしたのです。…要は、ベーシックなカルタスのポジションを2代目から3代目に移し、アッパーなカルタスを後継不在で終わらせたというわけですな。
カルタスのいざこざを解説したところで、このクルマの解説へと移ります。
このカルタスは、クレセントが廃止された後のモデル、つまり3代目の後期型のカルタスです。デザインは端正で格調高い雰囲気があったクレセントとは打って変わって、安物じみたひょうきんオジサンのような顔に。ある意味では親しみやすいのかも知れませんが…。
結局、顔を変えてもやっぱりヒットすることはなく、ハッチバックはスイフトにバトンタッチして、ダイハツのシャレードと共にひっそりと消えていきました。
セダンはというと…スイフトとは全く別のクルマで甦りました。それなりの需要はあるということなのでしょうか、スズキの小型セダンは。気になるカルタスセダンの後継は、エリオのセダンVer.であるエリオセダンに。それも全く売れなかったため、消滅。そしてまた甦るスズキの小型セダン。まるでゾンビです。お次はSX4のセダンVer.であるSX4セダン。やはり売れず、人知れず消えていきました。
もうスズキはセダンが売れないと思ったのか、現在は後継車不在です(キザシも消えたし…)。海外では、スイフトのセダンVer.のディザイアや、カルタスセダン→エリオセダン→SX4セダンの流れを受け継ぐシアズがありますが…日本には入ってこないだろうなァ。。。
知っている人は知っているでしょうが、シアズのリアなんてのは偶然か必然か、パクリかと思うほどにグレイスと似ていますし(よく見ると微妙に違うというのもパクリ感があります笑)。