今日はスズキ車を二台です。
スズキ フロンテ 360
1967年式
日本の名車歴史館にて 2014年8月5日撮影
軽自動車ながらもセクシーなボディラインが素敵なコークボトルフロンテ。
フロントガラスモールはラバーなのにグリルやライトベゼルはメッキ仕様、ならばデラックスかと思えば、サイドメッキモールがないなど…グレードの特定ができない全くもってチグハグな個体です。
色もどこか不自然な青色。十中八九再塗装したものでしょう。バンパーもメッキではなくマットな感触のブラックに再塗装されておりました。
…まあ、オリジナルの状態を保った個体も貴重ではありますが、こういったオーナーさんの嗜好が全面的に出たようなカスタマイズ車両も面白くていいと思います。
スズキ フロンテ 800 デラックス
1966年式
日本の名車歴史館にて 2014年8月5日撮影
コークボトルフロンテと同時期に販売されていた、フロンテの登録車Ver.ともいえる大衆セダンのフロンテ800です。
…っても、フロンテに似てるかァ?コレ…。
軽自動車ばかり造ってきたスズキが、『モータリゼーション社会により適応できるように登録車も開発したはいいが、せっかく頑張って開発したクルマが売れなかったらどうしよう、そうだ!我らスズキの主力商品であるフロンテの名前を入れてしまえ!これでスズキのクルマだってことが分かるだろう!』…的なノリで車名をフロンテとしたとしか思えません。
登録車デビューでどんどんメーカーを成長させようとした思惑とは裏腹に…障壁が立ちはだかります。やはりこのクラスのクルマは強豪が揃い踏み。トヨタはパブリカ、日産はサニー、マツダはファミリア、三菱はコルト800、スバルは1000、ダイハツはコンパーノ…というように大体のメーカーが参入していたクラスでもあるので、軽自動車のブランド力しかないスズキは大苦戦。結果売れず、かなりのレア車となってしまいました。
この失敗のせいか、スズキは以降数十年、軽自動車メインのメーカーとして頑張っていくのでありました。
しかし、現在はスイフトやソリオの大ヒットを受けて登録車市場でも健闘中。トヨタの下請け工場と化してしまったダイハツとは真逆の道を歩んでいます。