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Channel: ころころな趣味。
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ぶらり博物館めぐりの旅 in 九州 【後篇】(15)

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日産 オースチンA50ケンブリッジ(B130)

1958年式

日本の名車歴史館にて 2015年8月5日撮影

 

イギリスの自動車メーカー;オースチンのクルマを、日産がノックダウン生産したモデルです。

自動車産業黎明期においては、完全自社開発・生産するにしてもノウハウがないため、このように海外メーカーのクルマの生産権を取得し、それをお手本として自分の力だけでクルマを生産・開発できるようにする足掛かりとして。ノックダウン生産がよく用いられていました。

日本のメーカーでよく知られている例としては、日産・オースチンの他に、日野・ルノーやいすゞ・ヒルマンがありますネ。

 

ちなみに、日産にとってノックダウン生産する車種はこれが二種目。

ケンブリッジに比べると知名度は低いですが、オースチン・サマーセットというケンブリッジの前身となるクルマをノックダウン生産したことがはじまりでした。サマーセットとケンブリッジの生産で得たノウハウは、ブルーバードの生産・開発にふんだんに生かされ、日本車を代表する大衆車の一つとなるほどの大ヒットとなりました。

 

 

 

プリンス スカイラインスポーツ(BLRA-3)

1963年式

日本の名車歴史館にて 2015年8月5日撮影

 

ハイ!

ケンブリッジのお次は、この博物館の目玉車種の一つと言えるクルマをご紹介しましょう…!

コスモスポーツと共に、博物館に入ってまず最初に目につくような場所においてあることから、博物館側も目玉としていることが分かります。このクルマは生産台数も少なく、現存数も少ないために大変貴重なので、まさかここで見られるとは思ってもみませんでした。

 

…さて、このクルマは一体何なのでしょう?

知る人ぞ知る、プリンス自動車のスカイラインスポーツというクルマなのです。

スカイラインと名の付くように、これはスカイラインの派生車種。そもそも、スカイラインは日産ではなくプリンスが開発したクルマであり、初代モデルの位置付けは現行モデルの“高級スポーツセダン”とは大きくかけ離れた、1500ccクラスの“小型大衆セダン”でありました。

クラスの割に豪快なデザインと堅実な作りが助けとなって、初代スカイラインがヒットするにしたがい、プリンスもイメージアップを図って社のイメージリーダーとなるスペシャリティカーを開発しようと考えました。…そうした背景で生まれたのが、このスカイラインスポーツなのです。

 

“スカイライン”の名を冠するものの、デザインは通常のスカイラインとは大きく異なり、大きな一枚グリルに吊り目になった4灯ライト、非常に長いオーバーハングの流麗なデザイン…どこを取っても特徴的でした。

先述したように大量生産はされず、全てハンドメイドで生産されていました。よって、生産台数は60台というかなりの少量生産。現存するものは数台レベルと言っても過言ではないでしょう。

ちなみに、ハンドメイド故にライトの取り付け角度が左右で微妙に異なっているというのは有名なお話。


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