このシリーズの最初の四回分を使って、オールドカー・オートバイコレクション展示館の外にいた、1台のネオクラ(ビッグホーン)と1台の外車(キャディ)と2台の旧車(初代セド)、そして1台の草ヒロ(オート三輪)を紹介しました。
僕自身、まさか博物館に入る前にこんなにたくさんの旧車や草ヒロに出会えるとは思ってもみなかったので、俄然博物館に対する期待が高まってきました!
…ということで、今回以降はラストまで博物館に展示されていた旧車たちを…あのNJ号も含めて…ご紹介ぃぃ!!
『さーて、中はどんな感じなのかなぁ、入ってみよう!』
…と、これから出会う旧車の姿に思いを馳せながら、博物館の入り口と思われる引き戸に手を掛けた。
…が!!!
ガタガタ…ガタガタ…
はあぁぁぁ?
『何故か開かない!…何故…どうしてっ…!?』
…そう、博物館の入り口と思われた扉が開かないのだ。
休館日ではなかったはず…そこはちゃんと調査済みだ。そして、調べておいた開館時間もとっくに過ぎていると…。
『じゃあ、別の場所に入り口があるのではないか…?』
そう考え、博物館の周囲をウロウロしてみた。が…
駄目っ…!
他に入れそうな入り口が見当たらない!
こうなりゃかくなる上は…
「すみませーん!!」ドンドンドン!!
そう声をかけ、更には扉も叩いてみた。が…
駄目っ…!
まるで反応がない。どうやら館長さんもいらしていないようだ。
『そんなっ…!貴重な別行動タイムを使ってワザワザここまでやって来たのに…!!なんだかよく分からないけど休館…!?閉館…!?…確かにヤケにシーンとしていて妙だなぁとは思っていたけど…まさか誰も居なかったなんて…!NJ号も見られずじまいかぁ…。』
そう肩を落とし、絶望の奈落に突き落とされたような気分になったが…。
『近くに旧車か草ヒロが居ないか探してみるとするか!』
転んでもただでは起きないのが私ころころ。
本隊との合流する時刻までまだまだ時間はあるし、次の電車が来るまでもまだまだ時間はある。駅でぼーっと待っているのもアホらしいので、こうなった以上は何かいないか探してみるしかないということだ。
…そして、今度はころころの思惑通り…ガッポガッポの大儲け!!
結論から言うと、博物館に入ることが出来なかった代わりに、凄まじい旧車ヤードと何台かの旧車・草ヒロにありつくことができたのであった…!!
…と、いうわけで!
このシリーズのタイトルは『ぶらり博物館めぐりの旅 in 青森』となっていますが、実際のところ、化けの皮を剥いでみるとこのシリーズは、博物館の近くにいた旧車を紹介するシリーズだった…というオチです笑
博物館のクルマを見たかった方にはゴメンナサイ。NJ号なんて一切出てきません。
またいつか…機会があれば訪問しますからっ!
…しかし一体、何故入れなかったのでしょうかねぇ。
調べてみると、今でも営業しているようなので、潰れたわけではないみたいなのですが…。
真相は今もなお、闇の中…。
…ま、博物館に入れなかったおかげでたくさんの旧車に出会えることが出来たので、終わり良ければ総て良しということで行きましょう!
博物館の旧車は撤去されることは無くても、屋外に放置されているヤードのクルマたちは、いつ撤去されてもおかしくありませんからね。
…と、前置きがとんでもなく長ーくなってしまいましたが、別に読み飛ばしてもらっても別に構いません笑
まあ、ここまで読み飛ばした人にとっては、博物館のクルマを紹介するはずのシリーズなのに、外にいる旧車を延々と紹介し続けることに対して疑問が浮かぶでしょうが…。
さて、博物館の近くで出会ったヤードの旧車・ネオクラや、ヤードではない単発の旧車や草ヒロを紹介していきたいと思います!
まずはこのネオクラからです~。どうぞ!
現役のネオクラなので、別メーカーでも一気に紹介します!
旧車専門の中古車屋に展示されていました。
トヨタ ソアラ エアロキャビン(E-MZ21)
1989~91年式
青森県にて 2015年8月2日撮影
撮影当時は全く気付いていませんでしたが、なんとエアロキャビンでした笑
記事を書いているときに、このソアラのリアがやけに長いことに違和感を覚え、もしかしたらエアロキャビンかも!?…ということになり、画像を調べてみたところ、サイドリアガラスのサイズ的にもエアロキャビンということでほぼ間違いないと判断しました。
エアロキャビンというのは、20ソアラに設定された限定車で、3.0GTをベースに、ルーフを電動で格納してオープンになるようにしたもの。
限定と書きましたが、その数なんと…わずか500台!まさかそんな貴重なクルマに出会っていたとは…。
ちなみに『オープンになる』というのは、コペンのようにフルオープンになるのではなく、リアガラスとルーフが格納されてタルガトップのようになるだけです。…だけ、とは言っても、リアガラスも解放されるので、タルガトップよりは開放的のハズ。
それに、当時ではまだ電動で格納されるハイテクな装備は珍しかったので、それだけでも充分インパクトのあるクルマに当時の人の目には映ったかと思います。
外見上の特徴としては、ルーフを格納するスペースを確保するために、キャビンが小さくなり、リアのトランク部分がその分長くなっているというのが挙げられます。この画像では斜め前から見ているのでパッと見違和感がありませんが、サイドから見ると普通のソアラとは明らかに違います。本当にリアが長くてちょっとおっかないアンバランスさです笑
また、キャビンが小さくなった分、乗車人数が4名から2名になりました。
日産 フェアレディZ
200ZR-Ⅱ 2by2(E-PGZ31)
1986~89年式
青森県にて 2015年8月2日撮影
ソアラの隣にいたネオクラは、セミリトラのお目目が素敵な31フェアレディZ。
柔らかい雰囲気のある後期型です。ミラーが無塗装であることとエアインテークの形状から、グレードは200ZR-Ⅱと分かり、リアサイドガラスの形状から4人乗りの2by2ということが分かりました。
こちらは限定車のソアラとは異なり、通常モデルに設定されていたTバールーフ。
一応オープンカーの類に入るとは思いますが、頭上の一部が解放されるだけなので、エアロキャビンはもとより、通常のタルガトップよりも開放感に劣ります。ルーフにバーが通っている分、ボディ剛性はTバールーフの方が高いというのが利点でしょうか。サーキットでも走らない限りは、剛性の違いなんて実感することは無いでしょうが…。
ソアラには値札はありませんでしたが、Zはなんとお値段80万!
31はそれなりに人気はありそうですが、意外とお安い。状態も悪くはなさそうですし…“お買い得車”のプレートに偽りなし!?