『草ヒロ物語』について知りたい人はコチラ
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前回のおはなし(『草ヒロ物語3』~小布施チーム編~)
笛吹 「それにしても、甲府盆地って果樹園だらけなのね~。」
清里 「この辺だって、ずーっと果樹園が広がってるっぽいもんね。こんだけ広かったら草ヒロ探すのも大変そう…。」
飯田 「ま、その分探し甲斐があるってことでいいんじゃね?」
清里 「あー確かに。それもそうだね!」
笛吹 「この辺に生えてる木って、全部モモかな、ブドウかな?…それとも山梨だから、ナシとか?」
小布施 「モモだな。」
笛吹 「そーなんですか~!これだけ果樹園があるってことは、モモもたくさん採れるんでしょうね~。」
小布施 「あたぼうよォ!…なんせ山梨県はブドウの生産量、そしてモモの生産量日本一だかんな!そりゃあ果樹園も広いわな!」
笛吹 「へぇー、そうなんですかー!」
清里 「日本一とは知らなかった~。山梨ってすごいんですね!」
飯田 「オイオイ…それは小学校とか中学校の地理で習うだろ…。」
清里 「あれれー?そうだったけー?」
笛吹 「わたしもわすれてたー!アハハ!」
飯田 「一応、一般常識だと思うよ…?…まあ、知れて良かったな…。」
小布施 「そうだぞ!そんぐらい知ってて当たり前ぇだぁ!」
清里・笛吹 「はーい…。」
小布施 「ま、山梨のことならなんでも俺に聞きな!俺はよく山梨行くから色々知ってんだ。」
清里 「ブッセさんって、旅行好きなんですか?」
小布施 「おうよ!ドライブ旅行も鉄道旅行も、なんでもだな。…だから旅行で山梨は結構行ってるんだが、山梨のブドウはウマいんだぜ~?」
笛吹 「さっき日本一って言ってましたしね~。」
小布施 「それに、こう見えて観光名所も多いから、風景や自然の景色を楽しむだけでも充分いいし、食を堪能するだけでもいい。一つのことに絞っても思う存分に楽しめるってわけだ!」
清里 「へぇー、いいですね~!」
小布施 「おすすめスポットなら、俺がありがた~く教えて、や・る・ぜ?」
清里 「ありがとうございます!是非!…なんだか僕も、山梨に観光に行ってみたくなってきちゃったなっ!」
笛吹 「それな!あたしも行きたーい!…レイレイさ、今度のデートは山梨行こーよ―!」
清里 「うんうん、行く行く!スイちゃん、いっぱいイチャイチャしよーねー!」
笛吹 「ねー!」
小布施 「やっぱりー、教えるのー、やめよっかなー…。」
笛吹 「え~~!?オブさん、ヒドいよぉ~!」
清里 「なんでですか~ブッセさん!僕たちのためにも…」
飯田 「お前らなぁ…そりゃ先輩はさ、生まれてこの方一度も彼女できたことないんだからさ…。…これ以上は、もう言わなくても分かるだろ…?」
笛吹・清里 「???…えー、それとこれと…いったい、なんのかんけいが…?」
飯田 (あー、駄目だコイツら。)「まあとにかく、二人も言動には気を付けた方が…。」
小布施 「あァ~?飯田クーン、さっきさァ、なんて言ったのかなー?…えェー…先輩に?生まれてこの方彼女ができたことがない?…ウーン、ちょっと聞こえなかったナァ~?」
飯田 「へ?…いや、何でもありませんよ先輩。気にしないで自転車漕いでてください。」(余裕で聞こえてんじゃねぇか…。分かってんだったらワザワザ聞いてくんなっつーの…!)
小布施 「るせー!!!昼飯の時に、コッテリ追及してやっからな!」
飯田 「はい はい…!」(はぁー…ったく…。コイツのいる前でコイツのこと言うとロクなことがねぇな…。)
小布施 「『はい』は一回でよーし!」
飯田 チッ「……はいっ…!」
小布施 「よーし!」
清里 「えーでも真面目な話さー、山梨観光するならどこが良いんだろ…。」
笛吹 「じゃレイレイ、今日、お昼食べ終わったら下見デートしてみよっか?」
飯田 (下見デートて…普通のデートと何が…)
清里 「いいね!石和温泉入ったり、武田神社お参りしたり、銚子塚古墳見に行ったり…」
小布施 「観光名所知っとるやないかーっ!!」
笛吹 「オブさん、ナイスツッコミ!」
飯田 「っておい…おまえらいい加減にしろよ~。そもそも今日俺たちは、草ヒロ探索しに来てんだぞ…?」
清里 「あー、そーいやそうだったーね~。アハハ!」
飯田 「ったく…。」
小布施 「そうだ!飯田の言うとおりだぞ!下見デートなんてバカみてぇなこと考えてねぇで、草ヒロ探すぞ!…結構走ったし、そろそろ何か見つかるかも知れねぇな。」
飯田 「ですね!」
小布施 「あ!こっち!…こっちの道に、草ヒロのニオイを感じたぞ!ぜってーいるに違いねぇ!」
笛吹 「えー!ホントですか~!?」
小布施 「俺の草ヒロレーダーがギンギンのビンビンに反応してるからな!」
清里 「さーっすがブッセさん!」
笛吹 「オブさんの草ヒロレーダーってやつ、絶好調ってわけですね!」
小布施 「行くぞ!オメェらぁ!!」
飯田 (まーたこれだ…。ただ主導権握りてーだけだろ…)
No.023
マツダ タイタン
1977~80年式
用途:物置 場所:果樹園(モモ)
笛吹メモ:なんとビックリ!わたしが見つけた草ヒロそこそこ近くのところに、こんなトラックの草ヒロがいたの!今度は、オブさんが『行くぞ!オメェら!』と持ち前のダミ声で主導していった先で見つけたんだ。窓ガラスが割られて屋根が凹んで…ちょっと痛そ…。
P.S. レイレイに草ヒロの記録を書いてって頼まれて、レイレイの頼みだから書いてみたけど、こんなもんかなぁ?けっこー難しぃから、今度はゆうくんに渡しちゃお!持ち前の知識できっと素敵なレポートが書けるでしょ!
飯田 「えぇー…。まさか…本当に草ヒロがあるとは…。」
笛吹 「オブさんの嗅覚は凄いね~!」
小布施 「な、飯田?俺の言った通りだろ?」
飯田 (でもやっぱただの偶然だろ…)「でしたね。…割と長いこと話しながら走りましたけど、どうやら同じ区画の果樹園内を網の目のように走っていただけで、そこまで遠く離れた場所でもなさそうですね。」
小布施 「どうやら、そのようだな。」
清里 「そうなんだね~。ゆうさ、それどうやって分かったの?」
飯田 「あぁ…それはね…グーグルマップさ!…見つけた草ヒロを地図上に記録してるんだけど…今いるのは…ここだな。…ほら、結構近いだろ?」
清里 「おぉー!ホントだ!ゆうすごい!」
飯田 「ふふん、まあな…。」
笛吹 「ねー、草ヒロ博士みたーい!」
小布施 「飯田、おめぇもなかなかやるじゃねぇか!そのデータ博士に見せて、出し抜いてやろうぜ!」
飯田 「いえいえ、どうせ博士らはこういうことは既にやっているでしょう。」
小布施 「そうかぁー?」
清里 「ねえね、話変わるけどさ、なんかこのクルマのウインカーって、凄くスイッチみたいに見えない?」
笛吹 「えー?…何言ってんのレイレイ?………あぁーっ!分かった分かった~!!」
清里 「でしょ?スイッチって、スライド式のやつよ。…例えば、こっちから見て右側のウインカーはさ、左にスライドできそうじゃん?」
笛吹 「うんうん!すっごい分かるよ!メッチャ分かった~!」
小布施 「…お?あー、なるほど!すげぇ清里!言われてみれば確かにそう見えるぞ!」
清里 「ブッセさんも分かりましたか!中々の発見ですよねコレー!」
小布施 「一度意識しちまうと、もうスイッチにしか見えねぇなこりゃ…。」
飯田 「なるほどね…。タイタンの顔はこういうもんだと思っていたから全然気にならなかったけど…タイタンを知らないヤツからはそう見えるんだな…。」
笛吹 「ゆうくんは初めてこのクルマ見たとき何とも思わなかったの?」
飯田 「そうだな。…全く、きよの想像力には毎回驚かされるよ…。」
清里 「えへへ、まーねー!…でも僕もスイちゃんとかブッセさんみたいに草ヒロを見つけ出してみたいな~。」
笛吹 「レイレイなら、きっと見つけられるよ!」
小布施 「そうだぞ~?清里ー。まだ探索は始まったばかりだ。時間はまだまだあるんだし、これからドンドン見つけられるさ。」
清里 「スイちゃん…ブッセさん…ありがとう…ございますぅ~!」
飯田 (ふーん…。小布施にもこんな一面があったとは意外…。…ってこの展開、さっきのミラの時と同じじゃねーかっ…!)
小布施 「ま、清里が草ヒロの気配を察知するよりも先に、俺の方が超高性能草ヒロレーダーでもって感知してしまいそうだけどな!」
飯田 (……。)
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「この物語、そして物語に登場する団体・登場人物は、全てフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないからの。物語と現実を、一緒くたにするでないぞい!」
「あれま。とうとうボクたち、物語に出てこなくなっちゃいましたね。」
「まあ、次回辺りはさすがにワシらサイドの話が書かれるのではないかの。『つづく』のリンクも二つに分かれるようじゃし。」
「だといいんですけど。…そういや、ボクたちが『草ヒロ“撤去”物語3(2)』に出てきてしまったときもリンクが二つに分かれてましたね。」