『草ヒロ“撤去”物語』について知りたい人はコチラ
『草ヒロ“撤去”物語4』の登場人物について知りたい人はコチラ
前回のおはなし
チャン 「唉…せかく見つけた草ヒロ、あの変なヤツ来たせいで台無しなたアル…。チャンさんもう許せないネー!」
大月 「まあまチャンさん、気を取り直してって。いい草ヒロがきっとまだまだ見つかるよ!」
チャン 「そだといいネ~。」
原 「そうだよチャンさん、瑞季の言う通りだわ。アンタもなかなかいい奴じゃない。」
大月 「いやいや~。別に俺は、自分の思ったことを言ってるだけで…」
松本 「…にしてもあのマスクマン、どっかで見たことがあるんだよなぁー」
原 「フン。マリもなんか気付いたのかぃ。」
松本 「一体何考えてんだか…。」
大月 「スーパー・ストロング・マシンのマスク被るなんて、その人プロレス好きなんだろうなぁ~」
松本・原 (コイツ、なんにも気付いてない…!)
大月 「え…?どうしたの二人とも。どっかで見たことがあるってのは、あのマスクがってことでしょ?」
原 「あ、もういいわ。アンタは。」(学年トップの秀才でも、こんなボケかますことってあるのね…)
大月 「えーちょ、俺にも教えてくださいよ~デブ美さん~!」
原 「もー、うるさいわねぇ…まったく…!」
チャン 「アイヤーッ!草ヒロアルヨ!草ヒロ!今度こそチャンさんものアル!」
松本 「おお!でかしたチャンさん!」
原 「見つかって良かったねぇ…まったく!…あらあら、確かにあそこにあるさね。」
チャン 「2台アル2台アル!草ヒロ2台あるアルヨ!」
松本 「ちょっとチャンさん、はしゃぎ過ぎじゃ?www」
大月 「チャンさんらしいな~ハハ…。」
No.033(手前)
三菱 ミニキャブEL
ジャマレベル:☆☆☆☆☆(メチャクチャ広い果樹園の奥地にあるから、道路とは全く干渉しないし邪魔な存在とは言えないね。)
景観悪レベル:★★☆☆☆(足回りがボロボロになって、ボディ全体が傾いている。明らかに廃車と分かる見苦しい状態だよ。…でも、果樹園の奥にあるから、草のない冬でもあまり見えないし、このくらいが妥当かなぁ。)
貴重レベル:★★☆☆☆(ミニキャブELは愛好家もいるみたいだし、そんなに珍しくはないんじゃない?)
総合評価:2台セットになってて、相乗効果で邪魔な草ヒロになっている。撤去するしかないね!
No.034(奥)メーカー不明/車種不明軽トラ→スズキ スズライト・キャリイ
ジャマレベル:☆☆☆☆☆(ミニキャブに同じ。)
景観悪レベル:★★★☆☆(ミニキャブよりも崩壊度が上だから、より汚らしくて見苦しいよ。…でも、ミニキャブと同様の理由により、そこまで景観悪レベルは高くないだろうね。)
貴重レベル:★★★★☆(車種は分からないけど、かなり古そうに見えるし星4くらいはあげたいね!)
総合評価:チャンさんも気になってる草ヒロだし、こっちは尚更撤去するしかない!…草滅会、1台くらい草ヒロを譲渡してくれないかなぁ。売る気がないならこっちが売ってチャンさんのご両親にお金をあげたいよ。
P.S.
後でボスに聞いてみたら、2代目のキャリイじゃないかって言われた。まさかL20キャリイだったとは…。めっちゃレアってわけじゃないけど、中々見かけないクルマなんじゃない?博物館以外だったら、僕は初めて見たよ。
松本 「いかにも汚らしいわねぇ。こんなものが置かれてる果樹園で採れたブドウなんて、とてもじゃないけど食べられないわ。」
大月 「確かに、気分のいいもんじゃないよな。…にしても酷い状態~。奥のクルマなんて、錆びまくっててフロントが原形をとどめてない。これじゃクルマが可哀そうだよ…。」
原 「マリは自然の観点から、そして瑞季はクルマの観点から草ヒロを嫌っているんだったわね。」
大月 「マリは自然大好きな綺麗好きで、俺はクルマ大好きな綺麗好きですから!」
原 「ウチはもう、こんな汚いのさっさと掃除したくてしょうがないわ。邪魔なものをどかして、町を浄化するのさね。」
大月 「デブ美さんは、“ただの”綺麗好きでしたもんね笑」
原 「ちょっと、“ただの”って何さ…!?」
大月 「アハハ…すみませんって…」
松本 「デブ美さんのその気持ち、分かりますよ!町はやっぱりキレイじゃないとね!」
チャン 「ところでずきー、あの草ヒロは高く売れそうアルか?車種は何アルか?」
大月 「うーん…。手前のクルマは2代目のミニキャブ、ELっていうサブネームが付いたやつだってのは分かるんだけど、奥にいるのは俺もよく分かんないな…。」
チャン 「そーアルかー。」
松本 「でも、クルマ好きのずっきーですら知らないクルマってことは、かなり古いもしくはかなり貴重な、あるいはその両方かもよ!」
チャン 「嚯!?それホントアルか!?」
大月 「いやいやチャンさん、期待するのはまだ早いって。俺の知識不足なだけで、なんでもないクルマかもよ?…もー、マリも余計なこと言わないでよ~。」
松本 「てへっ☆」
大月 「“てへっ”って…」
原 「でも、瑞季でも分からないことがあるんだねぇ。驚いたわ。」
大月 「デブ美さん、買い被り過ぎですよ~。僕でも分からないことだってありますよ。でも、軽トラなのは間違いないから、ハイゼットかキャリイか、三菱360だとかじゃないんですかねぇ?ちょっと調べてみれば分かりますよ。」
原 「あらホント。」
チャン 「珍し車だたら高く売れるアルかな~?」
大月 「うーん…鉄として売るんだったら、大きくて状態のいいクルマの方がいいだろうね。…でも、マニアに売るんだったら希少価値が高い方がいいのは間違いないね。」
チャン 「嗬、珍し奴だといいアルな~。チャンさん、旧車マニア今のうち探しとくアルヨ!」
松本 「チャンさんったら気が早いんだからー笑」
原・大月・松本 「…………。」[顔を見合わせる]
原・大月・松本 (そもそも、草滅会は撤去した草ヒロを売り払うことはないってことを、いつ言えばいいんだ…!?)
原 ヒソヒソ 「ちょっとマリ、もうここまできたらチャンさん可哀そうだし、お金はアイツに頼んじまおうかぃ?」
松本 「輝人くんに頼むっきゃないかー」ヒソヒソ
大月 ヒソヒソ 「ん…?誰その“てると”って人?」
松本 ヒソヒソ 「あー、アンタは『メゾバク』に住んでないから知らないか。その人はねぇ、『メゾバク』に住んでいるわけじゃなんだけど、『メゾバク』の住人と深い関わりがあるのよ。」
説明マン
「説明しよう!『メゾバク』というのは、松本や原、チャンさんに加え、小布施も住んでいる面白アパート;『メゾン・ド・ダーバクショー』のことである!草ヒロ物語のキャラ紹介を読み込んでいる諸君なら、何度か聞いたことがあるのではなかろうか!…どうやら、松本と原は、二人の知り合いの一人である輝人とかいう奴に、チャンさんのアフターケアをやらせようと考えているみたいだぞ?…それでは、また会おう!」
大月 ヒソヒソ 「ふーん。で、なんでその人に頼もうと思ったの?」
松本 ヒソヒソ 「それはねー…」
チャン 「哇、楽しみアルなー!……て、アラレ?アナタたち、なにコソコソしてるアル?」
松本 「ヒェッ!?チ…チャンさん、なんでもないよー?」
原 「はてさて…次の草ヒロを探しに行こうかねぇ?」
チャン 「さきの草研の奴らもそうだたし、なんか皆コソコソしてるアルなー。」
大月 「き、気のせいじゃないかな?ハハ…」(で、結局『てると』って何者なんだよ~。デブ美さんとマリが口を揃えて、お金を融通できるって言うその人、すごく気になるなぁ…)チラッ
松本 コソッ 「輝人くんの話はまたあと…!」
大月 ボソッ 「チャンさんに聞かれたくないんだったら、それも仕方ないね…笑」
つづく(『草ヒロ“撤去”物語4』を通して読みたい方はコチラ)
つづく(『新入りパート』のみ読みたい方はコチラ)
…その後、この草ヒロは撤去されてしまったそうな。
ストリートビューより…“その後の様子”
ブドウがたわわに実る果樹園の中に鎮座していた、草ヒロという名の汚らわしい産廃は…
草滅会の手によって撤去され、綺麗なブドウ畑へと変貌しました。
撤去しにくい奥の方の草ヒロまでも撤去する…草滅会の執念が感じられたことでしょう、
「この物語と、この物語に登場する団体・人物は全てフィクションだ。実在するものとは一切関係無い。」
「新入りの奴らも、順調に草ヒロを見つけているみたいですね。中々見込みがあるんじゃないでしょうか?」
「そのようだな。…それに我々には、“秘密兵器”があることだしな…。」
「あー、ついに導入を決めた“アレ”ですね。でも、“アレ”を利用して発見したとしても、新入りの奴らの発見草ヒロにはカウントしないんですよね。」
「もちろんだ。正攻法で見つけたことにはならんからな。…だが、形振り構ってはおられん。ここで草研の連中に痛い目を見てもらうためにも、どんな手でも使う。最高の手段を講じるつもりだ。」
「素敵です、ボス!流石は我らがボス!最高にカッコいいです!」
「ハハハ…。…おっと、この会話を聞いている画面の前の諸君には、その兵器の詳細は教えられないが、いずれ草研の連中にもその存在は気付かれることだろう。」
「バレるの前提ってわけですか。」
「うむ。一度しか使えない手ではあるが、バレたら奴らもかなりダメージを受けることだろうし、それでよいのだ。」
「果たして気づきますかね~。画面の前の読者諸君は、兵器とは何なのか、分かってんのかな?分かったとしても、草研の奴らに教えちゃ駄目だぜ?」
「もし教えたやつは…我々が草ヒロを撤去しに君の町へ行ってやるぞ…!」