マツダ ランティス
クーペ(E-CBAEP)
1993~97年式
栃木県にて 2012年3月10日撮影
これを撮影したのは、ネオクラなんざ微塵も興味がなかった中学1年生の頃。
しかし興味がなくとも、見慣れないクルマだから一応撮っておこうと思ったのでしょう、今思えばその判断は大正解でした。
なぜなら、このクルマは90年代のマツダが作り出したランティスという“迷車”なのですから…!
1993年に登場したランティスは、ボディタイプはセダンとクーペ(いわゆる5ドアハッチバックですが、メーカーはクーペとして販売していました)の二種類が用意され、こちらはクーペの方。
セダンの方が圧倒的に珍しく、セダンに比べるとクーペはレア度として物足りない…ということになってしまいますが、それでも充分珍しいと言えるでしょう。
ちなみに、ランティスはセダンとクーペでデザインが全く異なるのですが、それはメーカーの販売体制の変更によるもの。
元々、ランティスセダンはアンフィニ・MS-5という名前でアンフィニ店専売車種としてリリースし、ランティスクーペのみがマツダ・ランティスとして販売する予定だったらしいのですが、バブル崩壊と値下げ戦略のやりすぎによるブランドイメージの低下から、マツダは経営危機に陥り、各ブランドへの専売車の供給がストップ。
とどのつまり、少ない車種を拡販する体制へと変更されてMS-5とランティスは同一車種として売ることになったのでした。
セダンとクーペのデザインの違いは、ここからきていたわけですね。
クーペのデザインも独特で好きですが、個人的にはセダンのデザインの方が好きです。特に、斜め後ろから見た時がカッコいいのなんのって。
何処か異国情緒を感じるというか、マイナーであることも手伝って、かなりお気に入りのマツダ車の一つです。
…が、セダンは未だかつてこの目で見たことがないので、いつかは実物を見てみたいところです。
さて、この個体についての話ですが、ご覧の通りホイールやらバンパーやらが交換されているため、年式やグレードの判定が難しいです。
調べてみたところ、このエアロパーツはマツダ謹製のものではなくユアーズのものらしいですが、エアロパーツを付けてカスタマイズしているということから考えると、1800ccではなく2000ccのエンジンを搭載する、タイプXかタイプRでしょうか。
ちなみに、1996年のMCで、グレード体制の見直しが図られ、タイプXは1800ccモデルに格下げになり、2000ccはタイプR専用のエンジンとなりました。
この駐車場には、ランティス以外にもエアロで武装したクルマがおり、ご覧の通りカッチョいいランエボが止まっておりました。