ボディ:帝国自工
シャシー:
日野 RE120 大型路線バス
or
日野 RC300 大型路線バス
1967~72年式
山梨県にて 2018年9月9日撮影
山あいの小さな集落に、なんとも大きな廃バスが草ヒロになっていました。
自動車ガイドブックによると定員80名を超える大型バスのようですが、この規模の集落ではアンバランスのように思えます。
…そもそも、このバスがいた地域は富士急バスの管轄外であるため、オーナーさんが富士急の関係者だったか中古で購入したのかなんだか分かりませんが、かつてはこういう長閑な町でのんびり働いていたというよりは、富士宮や三島などといった都市部でせっせと活躍していたのでしょうね。
バスの周りにはピンクのお花が沢山咲いていて、夏ならではの草の緑色と共に、黄色とグレーの富士急バスに彩りを加えておりました。
ちなみに、バスの詳細についてですが、リアに日野エンブレムと帝国ボディのエンブレムがあったため、型式の特定に取っかかることが出来ました。これがないとメーカーから絞り込む必要性が出てきて非常に厄介なのですよ。。。
まず、窓がいわゆるバス窓であったため、70年代前半までのモデルだということが分かり、ボディ前面にヒサシが付いているため1960年代後半以降のRE/RC系だということが分かりました。
フロントウインカーの形状から更に細かく年式を絞り込むこともでき、1967~72年式のモデルと断定できました。
ボディの長さは窓の個数や大きさから、RE系ではミドルクラス10m級のRE120またはRC300だということも判明。
ただ、ここまで分かってもREかRCかまでは絞り込むことが出来ず。両車の最も大きな違いはエンジンで、標準的なパワーを持つRE系と、ハイパワーが売りのRC系という位置づけになっており、ボディの違いはよく分かりません。
自動車ガイドブックを見ても、ルーフの前方に付く速度表示灯の有無という違いはありましたが、REに装着している写真もあったため、単なるバージョン違いなのかも知れません。
日野のリアアンダーフロアエンジンバスであることを意味するRUのエンブレム(同社の観光バスRU系とは無関係)。
そしてお隣には帝国自工製のボディであることを示すエンブレムも。帝国自工は1975年に日野車体工業に吸収合併されたため、この点からでもある程度年式を絞ることが出来ます。
空いていたドアからは、このような広告がこんにちは。
鰹節の広告のようですが、“食卓のアイドル”とのキャッチコピーに昭和的センスを感じました。ええですの~。