今回紹介しますのは、こちらの有名な個体!
趣味人の方が発見されていて、山梨県某所にいるということを知ってから、いつかは絶対にこの目で見てみたい!…と、強く思うようになり、少ないヒントからストリートビューをひたすらローラーしたところ、ついに発見することができました。
今回の探索では目玉車両がいくつもありましたが、この個体はトップ3に入るくらいの大物であります。
なので、『The best』編で紹介しても良かったのですが、有名な個体ということもありますし、ここはひねって通常回で紹介することにしました。
マツダ クラフトライトバス(DUC9)
1969~70年式
山梨県にて 2018年9月9日撮影
こちらの個体はご覧の通り、資材置場の中におわしておりましたが、運のよいことに土地の所有者と思しきお婆さんが敷地の中から出てきたので、許可を得て中に入り撮影することが出来ました。
それにしても、ちんちくりんなボディがめちゃんこ可愛らしい!
このバスはクラフトライトバスと言って、マツダのバスの中では有名なA型/C型ライトバスよりも乗車定員の少ない更に小さなマイクロバスとして、1969年から1972年まで販売されました。
その名の通り、ベース車両にはトヨエースクラスの同社のトラック;クラフトが用いられており、フロントフェイスもクラフトに準じたものとなっております。
クラフトは1970年に丸目四灯から角目2灯にMCが施されるのですが、クラフトライトバスもそれに合わせて1970年にMCされ、顔も角目2灯に変わります。
生産期間が短いのにもかかわらず、2種類も顔があるということで、マイナー車好きとしては是非とも2つの顔をコンプリートしたいところですが、後期型は未だに見つけることが出来ていません。
後継車はパークウェイ18ですが、こちらもまた激レア。パークウェイ26よりも珍しいです。
車両の解説が終わったところで、草ヒロ的視点からのコメントを。
バスならではの四角くてフラットな車内を生かし、資材置場の物置として活躍しているご様子で、車内には物が満載!
ライト類やエンブレムなどの欠品はほとんど見られないながらも、塗装のカスレや錆は美しく発生しており、極上の朽ち具合といったところでしょう。
いくらでも見ていたくなるような、素敵な個体でありました。
現役時代は会社の送迎バスとして使われていたらしく、リアサイドに屋号が書かれておりました。
カラーリングは純正のようですが、ボディ同色のホイールがオシャレに足元をキメているようです。
夕暮れ時のほの暗さと、草ヒロが朽ちゆく侘しさが見事にマッチしております。
秋口ならではの、田んぼの色もまた、草ヒロと見事に調和していますねぇ。
いつまでもこの場にいて観察したくなるような、そんな素敵な草ヒロでした。
撮影許可をくださったお婆さんには感謝してもしきれません!