日産 サニーバネット コーチ
ハイルーフ ディーゼル 2000SGL
(K-KEC120YJKM)
1981~82年式
長野県松本盆地にて 2015年1月3日撮影
草ヒロ界の定番車種;初代バネット。
この探索でも複数発見することが出来ましたが、こちらの個体は、フロントとリアを資材と物置に挟まれ、お顔とお尻が見えない状態でした。
そうなると、クルマとしてじっくり観察することもできないばかりか、サニー/チェリー/ダットサンの3種類ある初代バネットを区別することが不可能に…?
しかし、車種の判別だけならサイドのみからでも可能です。
まず、フロントサイドガラス下部に黒色のデカールがない時点でダットサンの可能性は立ち消えますし、フロントドア前方に“Cherry”のエンブレムがないため、チェリーでもないと分かるのです。
というわけで、こちらの個体はサニーバネット。サニーバネットはBピラーにデカールが貼られていますが、このように隠れていても消去法的に判別は可能なのです。
ちなみにこちらのバネットは、リアサイドガラスに保護バーがなく、サイドデカールが貼られていることからも分かるように、バンではなくコーチでした。
また、サイド下部に2000SGLとのデカールもあったため、L20型ディーゼルエンジンを搭載するモデルと分かり、僅かに見えるフロントのデザインからすると、前期型の後期型とも言える1981~82年という短期間のみ生産されたちょいレアなモデルだというところまで分かりました。
このように、一見何も分からないように見える個体でも、細部をつぶさに観察すればその正体もたちどころに分かるというわけですね。この作業もまた草ヒロを楽しめる醍醐味の一つと言えるでしょう。
リア側だけでなくフロント側にも立派な物置が設えており、物置草ヒロのバネット的には肩身が狭い思いをしているでしょうが、これからも負けじと物置として活躍し続けてほしいものですね。