マツダ R360クーペ(KRBB)
1961年式
トヨタ博物館にて 2013年3月9日撮影
マツダ(当時は東洋工業)が初めて生産した、4輪自動車参入の契機となったクルマです。1960年から1966年まで通常生産され、形こそ違うものの、実質的な後継車は1962年に登場したキャロルです。1番最初に作った自動車が居住性よりデザイン優先のクーペだなんて、マツダもなかなかやってくれます!
のちのち登場する、そのスタイルから“宇宙船”と呼ばれたコスモスポーツを小さくしたようなデザインで、“ミニ宇宙船”といった感じですね。こう見えて実は二人乗りで、後席は無いに等しいスペースでしたが、4人全員乗るようなケースは軽自動車にはあまり無く、軽量化を優先させた結果だといいます。
駆動方式はRR、空冷4ストロークのVツインエンジンを搭載し、16psを発生。「白いエンジン」と呼ばれるアルミ合金製のエンジンを使用し、最大5000rpmという当時としては異例の高回転と軽量さがウリでした。
1962年に4ドアで登場した本格的な4座の軽自動車、「キャロル」が登場すると売れ筋は悪くなったものの、6万5000台ほどが生産されました。
それにしても、コスモスポーツにも劣らない近未来的なデザインが好きです。こんな軽自動車があったらワクワクするのになぁ・・・。2トーンカラーも採用されたりと、お洒落さもあります。