トヨタ カリーナED1800X(E-ST160-ATPEE)
1985年式
トヨタ博物館にて 2013年3月9日撮影
カリーナED・・・、4ドアハードトップブームという、短いながらも物凄く広まった流行の火付け役です。背の低い4ドアHTゆえ、後部席の居住性は悪かったのですが、どちらかと言えばオジサン臭い印象のクルマになりつつあったカリーナとは一線を画すデザインに見え、若年層を中心として爆発的に売れました。
そのことで気を良くしたのか、トヨタお得意の“兄弟車商法”で、コロナEXiV、カローラセレス/スプリンターマリノといった4ドアHT専用のボディが与えられたクルマが続々とラインナップに加わるも、またトヨタが仕掛けたエスティマによるミニバンブームの発生に伴い、広いミニバンとは正反対の狭い4ドアHTは見向きもされなくなり、ブームは遅くとも90年代後半に終焉を迎えました。
プレセア、ペルソナ、エメロードなどといったライバルも多く出現しましたが、カリーナEDの牙城を崩すまでには至らず、今ではかなりのマイナー車になっています(プレセアは若干売れましたけど・・・)。
しかし、今考えてみると、4ドアHTブームが意味するものは、居住性よりデザインを優先してクルマを購入する人がまだ多かったということであり、クルマ好きとしてもそういった傾向はとてもありがたいものに感じます。僕的に、日本車はまた面白くなってきたと思うので、各メーカーの今後の動向に期待します。