三菱 エクリプスGSR-4(E-D27A)
1990~95年式
家より半径10km圏内にて 2012年11月25日撮影
田舎の田園地帯でひと際目立つ赤いボディ。近づいてみると、それは三菱のエクリプスでした。・・・いや、正確に言えばDSMのエクリプスでした。
・・・と言うのも、エクリプスが発売された頃の北米ではスポーツカーが大人気であり、スープラ、300ZXやRX-7といった他社のライバルが幅を利かせていた為、三菱もそれらに対抗するニューモデルが必要だったのです。そして、当時三菱と提携していたクライスラーも新型スポーツカーの開発を目論んでいたため、両社の合意が一致し、設立された合弁会社がDSM(ダイアモンド・スター・モーターズ)でした。・・・そしてそのDSMで製造された代表的なクルマが、このエクリプスというわけです。
前述の通り、もともと北米向けで開発されたクルマだったので、デザインも日本離れしたアメリカ風の味付けがなされていて、この個体はフロントを撮影できませんでしたが、当時流行りのリトラクタブルライトが採用されています。一応日本でも発売されたものの、あくまでメインは北米なのでアメリカからの逆輸入という形になり、左ハンドルのままです。これらの理由もあり、日本でヒットしたとは言い難く、日本では3代目まで販売されましたが、どのモデルもレアとなっています。
この個体のグレードは4WDモデルのGSR-4で、北米ではGSXという名のグレードでした。一見現役に見えるコンディションですが、ボディが薄汚れていたり、日本のナンバープレートが付いていないので、恐らく放置車両でしょう。日本のナンバーの代わりにつけられていたのは、アメリカのアイダホ州のナンバープレート。北米向けのクルマだけあって、このエクリプスには日本のものよりお似合いでカッコいいと思います。