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草ヒロ物語(1)

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「草ヒロ物語」を知らない人はコチラ。キャラ紹介もあります。

 

前回

 

助手 「博士、では早速、地元の草ヒロの探索に取り掛かりましょう!」

博士 「そうじゃな。でもやっぱり、山梨や長野ならいざ知らず、こんな所に草ヒロなんてあるのかのう。」

助手 「お言葉ですが博士、草滅会のヤツらがそれ程重要視していない、僕たちの地元・神奈川県西部だからこそ、草ヒロが残っているんじゃないですか?まぁ、年式の古いレアな個体は無いでしょうけど・・・。しかも、博士が言い出したんですよ~?地元を探索するって。」

博士 「確かにそうとも言えるかもしれん。そしてワシが言い出したのも、確かじゃ。・・・じゃあ・・・。」

見習い 「早速出かけましょうか!」

博士 「おわっ!誰じゃ、オヌシは?いきなり出てきよって。」

助手 「博士~・・・、もう忘れたんですか~?先週ウチの研究所に入所してきた、助手見習いの草田君ですよ。ここ、長年僕と博士だけでしたから、僕以来久々の新入りということで、博士も喜んでたじゃあないですか。」

博士 「そうかそうか、スマンスマン。最近物覚えが悪くなってのう。」

助手&見習い 「しっかりしてくださいよ~。」

博士 「ま、こんな所で無駄話しとるのも時間の無駄じゃし、早いとこワシのカリーナで出発するぞ。」

助手&見習い 「はい!」

 

数分後・・・

 

見習い 「あっ、博士、早速草ヒロがいました!」

博士 「なに?あ、あの白い箱かぁ?」

見習い 「そうですそうです!早く降りますよ!」

 

 

No.001

スズキ エブリイ550

ターボRX2WDスーパーマルチルーフ(M-DA41V)

1989~90年式

用途:物置 場所:畑

 

助手 「まさかこんな近い所にあったとは。これが草研として発見した草ヒロの第一号ですね。」

博士 「車種は2代目エブリイのようじゃな。畑の物置として使われているようじゃし、草ヒロの基本のような個体じゃのう。これでもう少し古ければ・・・。」

助手 「博士、ここは山梨や長野じゃないんですし、これでも十分じゃないですか~。もしかしたら、草滅会がこの辺に来てるかも知れないんですよ。ヤツらが発見する前に発見できて良かったと思わないと。」

博士 「あの連中がこの辺を探索するとは思えんがの。まあ、オヌシの言う通りじゃな。」

見習い 「それにこれ、よく見る2代目エブリイの660じゃなくて、550、しかも生産期間の短かったモデルですよ。」

博士 「なに、それは本当か?確か550は正方形に近い形のライトじゃなかったか。で、長方形っぽいライトは660だったはずじゃが・・・。一体どこで見分けるのじゃ?」

見習い 「この660っぽい顔の550は、エンブレムが“SUZUKI”じゃなくて“Sマーク”なんですよ。あと、ライトもちょっと角ばってます。博士も博士を自称してるくらいなんですから、しっかりして下さいよ~。」

博士 「余計なお世話じゃ。しかも、ワシは草ヒロ博士であってクルマ博士じゃないんじゃ。・・・まあ、確かにクルマに関する知識ももう少し増やす必要があるのかもな。」

助手 「それにしても草田君って詳しいんだねぇ~。」

見習い 「先輩達が知らなすぎるだけです!」

博士 「ま、草ヒロの前でいい歳したオッサン3人が立ち話してるのもナンじゃし、早く出発するぞ。」

見習い 「オレはまだオッサンじゃないです!しかも博士はオッサン通り越してお爺さんじゃないですか!」

博士 「うるさい!それを言うな。時々オヌシは口が過ぎるようじゃのう。まったくこれは、躾しないといかんのう。」

見習い 「スンマセンでした~。早く行きますよっ!」

博士 「なんじゃその謝り方は?」

助手 (全く、博士は昔から変わってないなぁ~。)

 

つづく

 

「この物語、物語に登場する団体・登場人物はこのワシも含めてフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないぞ。念の為。あ、草ヒロは実在するからの、読者の諸君も、探してみてはどうじゃ?」

「博士、喋り過ぎですよ!」

「ああ、スマンスマン。」


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