シンガー ヴォーグシリーズⅡ1600
1963~64年式
茨城県県北地域にて 2013年4月29日撮影
シンガー ヴォーグシリーズⅢ or Ⅳ
1964~66年式
茨城県県北地域にて 2013年4月29日撮影
外国車ヤードの紹介は、まだもうちょい続きます。今日は、同じ車種だったということで一気に2台紹介したいと思います。
その名も、シンガー・ヴォーグ。・・・イギリス車に詳しい方でなければ「何のこっちゃ?」という感じでしょうが、僕も同感です(汗)。エンブレムが無かったら車種はおろか、メーカすら分からなかったことでしょう。
まずシンガーというメーカーについての説明ですが、こないだ紹介したサンビームと同じく、やはりルーツ自動車グループの一員で、最初は自転車の製造から始まったらしいです。
メーカーの説明はこんくらいにしといて、お次はこのクルマ達、ヴォーグについてです。ヴォーグは、ルーツグループだったヒルマンの乗用車であるスーパーミンクス(いすゞのやつとはちょっと違います)のバッジエンジニアリング車(要するにOEM)です。同社のシンガー・ガゼルのプチ上級仕様として登場した模様で、1961~66年まで製造されました。ウインカー、リフレクター、ブレーキの順に縦に並ぶ3連丸テールランプが大きな特徴です。
まず1・2枚目のヴォーグですが、これは一度目のMC後に登場したシリーズⅡ。エンジンは1600ccで67psを発するシリーズⅠと同じものが使用されましたが、フロントディスクブレーキが標準装備されたのが変更点です。また、外見ではフロントウインカーがクリアーからアンバーに変わりました。
写真ではクリアーに見えますが、よく見ると向かって左側のウインカーがアンバーなので、右側は単に色褪せただけと分かり、シリーズⅡと判断できます。また、シリーズⅠ・Ⅱ最大の特徴は、サイドまで回り込んだリアウインドウ。これのお蔭で真横から見るとクリフカット車のように見えるのです。
で、お次は3・4枚目のヴォーグ。これは、1964年のMCで登場したシリーズⅢか、1965年のMCで登場したシリーズⅣのどちらか。何故断定できないかと言うと、両者の違いがエンジンのみで、僕が調べた限りでは外見上の違いが見当たらないからです。
「じゃあ、シリーズⅡとは何処が違うのか」、そう思われる読者の方々も少なくないでしょう。そんな人は、2枚の画像を見比べてよ~く観察してみてください。間違い探しです。
・・・答えは次回・・・というわけにもいかないので発表しますと、もうボディの形状からして違います!簡単でしたよね?
具体的には、窓が4ライトから6ライトに変わっていたということです。この変更によってボディがより大きく見え、車格が上がったように見せられるわけであります。しかし、僕にとってこの変更は残念。確かに車格が大きくなったように見えますが、その代償として普通のセダンのデザインになるということを払わなくてはならないのです。僕的にはクリフカットのように見える4ライトの方が好きですね。
長くなりましたが、最後まで読んで下さった方、ありがとうございました!