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草ヒロ“撤去”物語(6)

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前回の話

「草ヒロ“撤去”物語」を知らない人はコチラへ。

キャラクターの顔が見たい人はコチラへ。

 

上田 「それにしても、草研の人達と遭遇するなんて思いませんでしたよ~。いくら草研のある町とはいえ・・・。」

ボス 「フッ・・・探索日が全く同じだったというのはこの私もさすがに驚いたが、いつかはこうなると思っていたさ・・・。」

上田 「さすがはボス!落ち着いてらっしゃる。・・・しかしまぁ、あたしと同い年ぐらいの男の子がいたというのが意外でしたね。しかも髪染めてましたし。草研って、もっと頑固そうな感じのオジサンか、若くても陰キャっぽい人ばかりなのかと思っていましたが。」

山中 「あっちは草ヒロが好きとは言ってもお前と同じでクルマ好きだろうし、年近いんだったらこの際付き合っちまえば?初カレじゃんか~。」

上田 「・・・!や、山中さん!話が飛躍しすぎですよ~。からかわないで下さい!・・・しかも、あたし髪染めてるような人あんま好きじゃないです。」

山中 「そうなの?いや~、わりぃわりぃ。良いと思ったんだけどなァ~。」

上田 「彼氏は自力で見つけてみせますよっ!」

ボス 「・・・・・・。・・・あっ、今一瞬草ヒロが見えたぞ!上田、クルマを止めろ!」

上田 「はいはい、了解ですっ!」

 

 

No.006

ダイハツ ミラ

ジャマレベル:★☆☆☆☆(アパートの隅っこだから、あまり邪魔にはなってない。)

景観悪レベル:★★★☆☆(ボディは綺麗、ガラス類の破損も無し。ただ、周りにゴミが散乱しているぞ。)

貴重レベル:★☆☆☆☆(草ヒロとしてなら案外見るのだ。)

総合評価:草滅会として、社会の役に立たねばならない。地主が困っているのだから、もちろん撤去するぞ!

 

ボス 「フッ・・・何だこれは・・・?“ゴミを捨てないでください”という看板があるにも関わらず、ミラの奥に普通に捨ててあるし、何よりもこのミラが一番のゴミではないか!」

山中 「ここの住人は地主さんの言いつけを守ってないんすね。まったくけしからん奴だ。」

上田 「このアパートもだいぶ年季が入ってボロイですし、人も殆ど住んでいないのかも知れませんね~。」

ボス 「我々が見つけたことだし、後ろのゴミ共々処分してやるとするか。世のため人のために役に立つのが、我ら草滅会なのだ!」

山中 「ボス、素敵でございます!」

上田 「カッコイイです、ボス!」

ボス 「よせ・・・お前ら・・・。・・・もし草研の博司なんかが見つけていたとしたら、『ほぉ~、これは状態のいい個体じゃ。このままどう朽ちていくのか楽しみじゃのう。』とか言うんだろうよ。このミラも、草滅会に見つかって感謝していると思うぞ。」

上田 「ですよね!水篶さんに写真送りましたし、行きますか!」

 

・・・その後、この草ヒロは撤去されてしまったそうな。

 

ストリートビューより、“その後の様子”

ちょっと電柱が邪魔になって見えませんが、間違いなく撤去されました。勿論周りのゴミ共々もです。

地主さんもきっと喜んでいることでしょう。

 

つづく

 

「この草ヒロが撤去されたというのは事実だが、この物語、そしてこの物語に登場する団体・登場人物は私を含めてフィクションだぞ。実在するものとは、一切関係無いのだ。」

「しかしボス、草研の博士のモノマネ上手でしたね。口調もそれっぽいですし。」

「う・・・そ、そうか・・・?ありがとう。・・・って、なんか恥ずかしいから、そのことを言うのはやめてくれないか!」

「はっ、申し訳ございません、ボス!クオリティが高かったので、つい突っ込みたくなってしまいました!」

「まぁ、奴とは長い付き合いだからな。奴の言いそうなことも分かる。・・・私が草ヒロ嫌いになってからもなんだかんだ言って会ったこともあったし、腐れ縁みたいなもんだ。」

「そうなんですか~。」

「・・・そう、あれはある夏の日のことだった・・・って、何を言わすんだ!?私が草ヒロ嫌いになったことは、またいつか話す。・・・ついつい話しそうになってしまった。」

「むう、結構気になるんですけど、まだですか~。・・・では、いつか話を聞けることを楽しみにしておきます、ボス!」

「うむ。」


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