このコレクションホールのシリーズも、あと3回で本編が終了します。
今回は、ホンダのクルマ作りの集大成ともいえる、タイプRシリーズを一気に紹介します。
展示されていたのは、人気の高かった90年代のタイプR達でした。
ホンダ NSXタイプR(NA1)
1992年式
ホンダコレクションホールにて 2013年4月29日撮影
バブル絶頂の好景気が生み出したホンダのスーパースポーツ。
フェラーリをも視野に入れた開発されたらしく、走りもデザインもフェラーリに匹敵するほどだとか。デザインはただのフェラーリのモノマネに終わらず、リアデザインなどで個性をしっかり主張しているのが素晴らしいと思います。このテールランプのデザイン、僕は大好きです。
ただのNSXでも十分凄いですが、このタイプRは更に凄い。エンジンはNSXと同じ3.0L V6 DOHCエンジンですが、レスポンスの向上が図られ、低重心・軽量化がなされるという、タイプRの名に恥じないほど、走行性能がアップしているらしいのです。
最初に発売されたタイプRがNSXですから、ここから伝説は始まったと言うべきでしょう。
新型NSXにもタイプRが登場するという噂ですが、真偽のほどはいかに・・・。
しかし、新型は本当に見ませんね。僕は公道で見たことがまだ1度もないのですが、皆さんは見かけたことがありますか?
ホンダ インテグラタイプR(DC2)
1995年式
ホンダコレクションホールにて 2013年4月29日撮影
タイプR第2弾の、インテグラタイプRです。3代目がベースとなっています。
普通のインテグラの中で一番のスポーツモデルであるSi-VTECをベースに、馬力を20psアップさせて200psになりました。他にもトランスミッションやステア、シート等、様々なところが変わっているようです。
ホンダ シビックタイプR(EK9)
1997年式
ホンダコレクションホールにて 2013年4月29日撮影
タイプR第3弾となる、シビックタイプR。
ミラクルシビックこと6代目シビックがベースとなっており、もともと走り屋に人気の高かったシビックですから、当然タイプRも人気になり、結構な数が売れました。タイプRシリーズの中では一番見かけるのではないでしょうか?
EKは、やっぱり斜め後ろから見た時が一番カッコいいと思います。リアガラスからテールランプへ繋がってそのまま下へ降りていくボディラインが非常に美しいです。いわゆる曲線美というもの。
タイプRがここまで人気を博したのは、ただ走行性能が向上したからだけではないでしょう。
一目見てタイプRだと分かるスタイル、例えば特徴的なカラー(チャンピオンシップホワイト)とエンブレム(赤いHマークとRの文字)があったからこそだと考えています。
すぐにタイプRだと分かるスタイルにすることで、所有している人は周りにタイプRだと分かってもらえることで満足感が得られ、所有している実感が湧き、タイプRを知らないクルマ好きにもその特徴的なアイコンでタイプRを知ることが出来る・・・というわけで、ここまでのヒットを飛ばし、タイプRというブランドが確立されたものと思われます。また、これ見よがしなカラーリングが嫌いな人向けに、途中から普通の色も用意され始めたのも良い!過ぎたるは猶及ばざるが如しと言いますしね。
もし、タイプRの性能が良くても、一目で分かる特徴が無かったらどうでしょう?買う人はそれほど多くなかったと思います。・・・個人的には、現代版“羊の皮を被った狼”みたいでそれはそれでいいのですが(汗)。