「草ヒロ“撤去”物語」を知らない人はコチラへ。
秘書 「ボス、そろそろ梅林地帯に突入しそうです。」
ボス 「おぉ、そうか・・・。いよいよ梅林か・・・こりゃあ楽しみだな・・・。ククク・・。」
上田 「ええ。建物も少なくなってきて、田舎っぽくなってきましたよね~。」
山中 「草ヒロ捜索って、この時間が中々痺れるんだよなぁ~。これからどんな草ヒロを見つけられるだろうかって・・・。」
上田 「あ、凄く分かりますその気持ち!草ヒロは汚いから基本的には見たくはないものなんですが、沢山の草ヒロを撤去できると思うと、撤去の血が疼いて居てもたっても居られなくなるというか・・・。」
山中 「おお、そうそう!それだよ!リンゴ、よく分かってんじゃん!」
上田 「えへへ・・・。」
秘書 「草ヒロを撤去する者たちに共通する心理というわけですね。私も撤去に出かけるときはどういう草ヒロを撤去できるのだろうと・・・胸が躍るようですよ・・・。フフフ・・・。」
ボス 「この辺は思い思いの気持ちというわけだな。私も嘗ては撤去どうこうではなくて、純粋に草ヒロが好きで探索をしていた時も、こういう草ヒロの匂いがする地帯に突入した時は似たような気持ちを感じたものなのだよ。」
上田 「そうなんですか~。」
ボス 「草ヒロ好きにとっては、どういう草ヒロと出会えるのだろうという気持ち。どれほどレアなのか、朽ち具合は・・・?年式は・・・?車種は・・・?そんな気持ちが交錯するのだ。そして草ヒロを撤去するようになった今でも、その気持ちは変わらん。唯一変わったのは、草ヒロを撤去するという行為に喜びを見出したことで、そのワクワクを感じられるようになったことだろうな。」
上田 「ははぁ・・・。」
秘書 「草ヒロを見つける動機は正反対でも、対象は同じ“草ヒロ”ですからね。だから似たような心理が働くのでしょう。」
ボス 「そうだな。草ヒロを撤去するにあたり、草ヒロ好きの心理は結構役に立つ。草ヒロ好きなら、どういう草ヒロが撤去されれば悔しいか、どういう場所をよく探すか・・・そんなことを考えながら探し、撤去するのだよ・・・。」
山中 「ここまでくれば、ボスのような一人前の草ヒロハンターになれるというわけですね!」
ボス 「フフフ・・・お世辞はよせ・・・。あのお方に比べれば、私などまだ半人前だ。“あのお方”が本気で草ヒロを撤去しようと思ったら、どんな場所にいる草ヒロだって逃れることは出来まい・・・。」
上田 「・・・や、やっぱり、相当凄いのですね・・・。“あのお方”って・・・。噂には聞いていましたが・・・。」
ボス 「今はお歳だから体力的に厳しいだろうが、全盛期の十数年前では、山梨や長野の草ヒロを一日にして百台以上撤去してしまったとか・・・。」
山中 「今にしてみれば伝説ですよ・・・。あの一斉撤去・・・。」
秘書 「えぇ。“あのお方”の存在があってこそ、草滅会がここまで勢力を拡大できたんですよね。あの大量撤去の功績が認められ・・・。」
ボス 「そうだ。もし、あのお方が今本気を出したらどうなるか・・・きっと、くさけn」
上田 「あ、ボス!草ヒロを発見しましたよ!」
ボス 「うっ・・・そうか。・・・まあ、無駄話はこれくらいにして、近くへ行くか・・・。」
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山中 「お、アレかぁ・・・。」
上田 「ちょっと見にくいですけど、草ヒロですよね?アレ。」
ボス 「うむ。確かに草ヒロだ。あれは・・・軽自動車かなんかか・・・?」
上田 「どうでしょうね・・・?ここからじゃちょっと遠くて見えませんね・・・。」
秘書 「・・・折角富士山があるのに、あの草ヒロのせいで景観が台無しですね。」
ボス 「うむ。全くその通りだ。これはすぐにでも撤去せねばならない。」
山中 「なんか後ろに回れそうな道があるんスけど、ちょっと行ってみましょうか!」
ボス 「ああ。」
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No.011
スズキ アルト
ジャマレベル:☆☆☆☆☆(完全に私有地のようだし、それにだだっ広い空地の隅っこだから、ジャマレベルはゼロが妥当だろう。)
景観悪レベル:★★★☆☆(せっかく富士山が綺麗に見える場所なのに、このゴミのお陰で綺麗な景色が台無しだ・・・!)
貴重レベル:★★☆☆☆(最近、見かけなくなってきたような・・・。これのスライドスリムというモデルはマニア垂涎モノだ・・・!まあ、これは通常モデルだがな。)
総合評価:とりあえず、撤去できるものは全て撤去だ!
ボス 「やはりアルトだったか・・・。この代のアルトって、ハッスルやらスライドスリムやら、スズキらしい変態的な派生モデルがあった代だったな。」
山中 「ええ。ワークスもありましたし、『スズキさんいい仕事してるじゃないスか~』と、当時は思ったものですよ!」
ボス 「最近のアルトといい、近頃のスズキも昔みたいに楽しいメーカーに戻ってきているな。」
山中 「そうですね~!軽自動車が主力のメーカーだからと言って、侮れませんよね。」
上田 「なんここの土地、私有地っぽいですけど、他にもゴミが放置してあって汚らしいですね~。」
秘書 「全く、撤去に血が騒ぎますね。フフフ・・・。」
山中 「嘗ては・・・傍らの焼却炉でゴミを処分してたんだろうが、今はそれも使われなくなってゴミが溜まってきているという感じだろうな~。」
上田 「あぁ~!焼却炉があるのはそういう理由だったのですねぇ~!」
山中 「いやいや、今のはあくまでオレの推測だから、本気にするんじゃねえぞ・・・!」
上田 「山中さんの言うことですから、きっと正解ですよっ!」
秘書 「私もそう思います。」
山中 「そんな水篶さんまで~。勘弁してくださいよ~ハハハ・・・。」
ボス 「・・・にしても、また上田に見つけてもらって、悪いな。本部長とあろう私が話に夢中で草ヒロを逃すとは・・・。」
上田 「いえいえ、いいんですよ!誰かが見逃しても、誰かが見つければいい話じゃないですか!そのために複数人で探しているんですからね!」
ボス 「ハハハ・・・。そうだな。上田よ。お前がいてくれるお陰で本当に助かる。」
上田 「いえいえ。あたしも、ボスのお力になれて大変喜ばしいです!」
・・・その後、この草ヒロは撤去されてしまったそうな。
ストリートビューより、“その後の様子”
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周りのゴミはまだ撤去されていませんが、アルトは見事に撤去されました。
つづく
「この草ヒロが撤去されたというのは事実であるが、この物語とそして、物語に登場する団体・登場人物は私を含めてフィクションだぞ。実在するものとは、一切関係無い。」
「ここのゴミ全てを撤去するには、ユニック一台だと何往復もしなくてはならないですよね。」
「・・・大変で効率も悪いが、そうだろうな。」
「本部って、本部のくせにユニックが一台しかないのはちょっと・・・。」
「確かにそうだが、あくまで本部は支部の総括や管理、経理、財務・・・そういったことを行なっている。私は本部長だから、さらにその係の取り纏め役というわけだな。・・・お前に改まって説明するような内容ではないが・・・。」
「草ヒロの撤去がメインなのは、あくまで支部ですからねぇ。聞いた話では、長野支部の塩尻局や上田局などはユニックが20台近くいるとか・・・。さすが草ヒロの本場はケタが違いますねぇ。」
「我々本部“チーム信濃”が今行っているのは、仕事というよりは、半分草ヒロ撤去という趣味みたいなものだからな。“あのお方”にはご理解を賜ってはいるから大丈夫なのだが・・・。」
「今回の探索で大量撤去できれば、前回の功績と合わせて、ユニック増備の許可も出るかも知れませんね!」
「そうだな。“あのお方”の為にも、社会の為にも・・・今回の探索で草ヒロを撤去しまくるしかない・・・!」