白樺湖・・・。
長野の白樺高原にある小さな湖。夏は避暑地として、冬はスキーで盛り上がるが・・・。
かつての旅行ブームの時よりは客足が伸び悩んでいるようで、周辺にていくつかの廃墟を見ることが出来た。
今回の番外編2では、3つの廃墟をご紹介したいと思う。
・・・これは廃墟ではないので悪しからず。なんか知らんが良いと思ったので撮影したものである。
“白樺湖ビューホテル”という、白樺湖の目の前に構える大きなホテル。
外見といい名前といいロゴといい、そこはかとなく昭和30年代のかほりが漂ってくる。新しく先進的なホテルも良いとは思うが、こういうホテルの方が好き。
サンバートライ。
湖周辺にて発見。
これも廃墟ではないので悪しからず。
白樺湖観光センターという、白樺湖を堪能するための窓口のような施設だ。しかし、この建物も古そうだなァ。
白樺湖周辺の雰囲気はどうあがいても昭和なのである。どこまでも昭和。あくまで昭和。古臭い。陳腐。大時代的で寂れた場所。
ネガティブに表現するとそうなるが、ポジティブな表現にすれば懐古的、古き良き・・・。
そういうものが僕は好きなのだ。
さあ、ここから紹介するのが廃墟である。
湖周辺に来てまず目についたのが、この廃旅館。
見た目がぼろっちい上に、看板の文字が一部剥がれ落ちているという紛れもない廃墟。
こういうのが観光地に残っていると、景観を著しく損なって観光地全体のイメージが悪くなるため、すぐに解体されてしまう筈なのだが・・・よく未だに残っていたものだ。
交通量が多い道路沿いにそびえる廃墟。
このギャップが堪らない。
2つ目の廃墟がこちら。
これだけ見ると現役のようにも見えるが・・・
裏へ回ると・・・
ご覧の通り。
バルコニーの欄干は錆び、外壁の一部が剥がれ落ち、一部の窓が開いている。
なにより、人の気配が全く感じられないので、直感的に廃墟だと分かった。
何年も廃墟を探していると、そういう感性が身に付いてくるものなのだろう。
規模の大きい旅館は、一度盛況してしまえばしめたもので、ドンドン稼げる。
その反面、少しでも客足が伸び悩むと、小さな民宿とは違って維持費も人件費もバカにならないため、かなり経営がシビアになってくる。
この旅館も、昔は多くの観光客でにぎわっていたが、湖に訪れる人が少なくなって潰れてしまったのだろう。
こういった状況に直面しても、しぶとく生き残る旅館と簡単に潰れてしまう旅館とでは、経営方針に違いがあるものと思われる。ただいたずらに営業しているだけでは必ずや努力をしているライバル旅館にお客を攫われてしまうのだ。
眺めが綺麗・・・だとか、スキー場が目の前・・・だとか、もてなされる料理が絶品・・・などといった、なにかお客様の心に訴えかけるような付加価値が無いと、観光客が減ってきたときのパイの奪い合いに失敗してしまう。
この旅館も、そういった原因があるのではなかろうか・・・。
この廃墟は裏が誰でも入れる広場になっていて、人気も少ないので、堂々とここまで近づいて撮影することも可能なのだ。
これは中々にありがたい。
最後の廃墟がこれ。
お土産屋の廃墟のようだ。
ここではかつて、沢山の人が旅情に思いを馳せながら、ここでの思い出をお土産に託して購入していったのだろうが、それも今は昔。
それを思うと悲しくなってくるが、これが廃墟の楽しみ方。
以上です!
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!