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秘書 「信濃様。恐らくここが・・・梅林のメインスポットでしょう。」
ボス 「ククク・・ついに突入したか・・・。梅林の“核”へ・・・。さて、この一帯で・・・一体何台の草ヒロを発見出来るのだろうか・・・。」
上田 「楽しみですねっ!」
山中 「オレ、なんだかめっちゃワクワクしてきましたよ!」
ボス 「ククク・・私もだ。ざわざわしてくるなコレは。・・・よし、そこの道入ろうか。」
秘書 「了解しました。」
山中 「またボスの直感ですか~?・・・ってうわっ、こりゃまた結構狭い道ですね~。」
ボス 「フフフ・・さっきのZを見つけるにあたり、やはり草ヒロ探索は狭い道には行った方が見つけやすいと再確認できた。交通量の多い広い道は、既に我々の仲間が見つけて撤去しているだろうし、解体屋の連中も個人的に捜索して撤去しているだろうからな。ある程度有名になってきた土地はこういう狭い道を走った方が見つけやすいのだよ・・・。」
山中 「・・・確かに、そうですね!ボスの仰る通りだと思います!」
上田 「さっきのZがあんなところで見つかったのも、そういう理由なんでしょうかね?」
ボス 「Zが置いてあるという理由にはならんだろうが、Zが今まで撤去されずに残ってきたという理由にはなるだろうな。」
上田 「そうですか・・・。」
山中 「・・・あ!ボ、ボス・・・!草ヒロ、草ヒロです!」
ボス 「なにッ・・・?」
秘書 「丁度良かった。広くなっている場所があるので、ここにクルマを止めましょうか。」
ボス 「う、うぉぉ・・・!2台もいるぞ・・・!」
山中 「凄いですね、ボス!今のところ、入った農道は百発百中で草ヒロが居ますよ!」
上田 「流石です!あたしたちとは経験が違うだけはありますよ・・・!」
ボス 「よせよせ・・・。百発百中ったって、まだ2本しか入っていないだろう。」
秘書 「それでも私も凄いと思いますよ。そうそう出来る事ではありません。」
ボス 「・・・しかしなぁ・・・。・・・まあ、自分でもちょっと驚いてはいるが。まさか・・・なんとなく入ったところに草ヒロが居るなんてな・・・。」
上田 「しかも2台ですしね・・・!」
山中 「近くまで行ってみますか!」
ボス 「だな。」
No.013
三菱 デリカバン
ジャマレベル:★☆☆☆☆(私有地だし、割と広めの空地だからな。)
景観悪レベル:★★★☆☆(ボディの損傷は激しくないが、前のサンバーとの相乗効果で汚く見える。)
貴重レベル:★★☆☆☆(年式は古くないが、意外と見ないな。)
総合評価:こいつはいい獲物だ・・・!前のサンバーもろとも撤去だな!
No.014
スバル サンバー
ジャマレベル:★☆☆☆☆(デリカに同じ)
景観悪レベル:★★★★☆(荷台に載っている鉄くずが汚らしいことこの上ない。周囲にゴミも散乱している。)
貴重レベル:★☆☆☆☆(ハイルーフでトラックだから、貴重Lv.は少しだけUPだ)
総合評価:景観をより乱している分、コイツの方が撤去の緊急性は高いな。・・・まあ、一緒に撤去するから、関係ないのだがな。
ボス 「なるほど。どちらも大体似たような年式のクルマのようだな。」
上田 「デリカはともかく、このサンバーって、草ヒロ界隈では有名なクルマですよね。」
山中 「あと、まゆげみたいなウインカーのハイゼットと・・・ヒゲみたいなグリルのミニキャブと・・・8代目か7代目だったか・・・あのキャリイも、これと同じくらい定番だな。・・・ですよね、ボス?」
ボス 「ああ。何故かよくわからんが、果樹園地帯にいる草ヒロやその辺に放置されている草ヒロはなぜか80年代の軽バンの割合が多いのだ。どの支部の統計でも、草ヒロ撤去台数ランキングでも常に上位にいるからな。」
秘書 「それ程沢山売れたのでしょうねぇ。」
ボス 「それもあるだろうし、ボディが小さいから、場所を取らなくていいという理由でも置かれるんじゃないのか?」
秘書 「・・・確かに仰る通りでございます。小さい割には、工夫すれば物も積み込めらるほどの容量はありますしね。」
山中 「しかし・・・トラックの草ヒロってなぁ、あんまみかけねぇな・・・。」
上田 「ですよね~。それにトラックでハイルーフは珍しいと思います。」
山中 「おうよ・・・!トラックの草ヒロが珍しいのは、荷台には晴れた日にしか物を置けなくてちょっと不利だからだろうな。」
上田 「そうなんですか~。・・・確かに、言われてみれば納得の理由ですね・・・!」
秘書 「・・・景観も明らかに乱してますし、これは撤去決定ですよね。」
ボス 「ああ、いくら物置に使っているとは言え、いくらなんでもこれは酷いよなぁ。もっと整理整頓ができないのかねぇ・・・全く・・・。」
秘書 「本当にそう思いますよ。こんなぐちゃぐちゃな状態、気持ち悪くて仕方ありません。・・・こういう風に放っておく人の気持ちの理解に苦しみますね。」
山中 「この土地・・・結構広いから、このゴミが必要だったとしても見えないように工夫しておけるだろうし、この撤去を機に持ち主にも考え直してもらいたいものですよ。」
ボス 「全くその通りだな。」
上田 「ボス、データベースに登録完了しました!あとは撤去するだけですね!」
ボス 「よーし・・・。ククク・・一気に2台ゲットだ・・・。こりゃあ思わぬ収穫だったな。・・・よし、次なる草ヒロを求め、さっさと行くぞ・・・!」
手下達 「ハイ!」
キキーッ!
パタン!
? 「・・・オヌシら・・・ちょっと待つのじゃ・・・!」
「この物語、そしてこの物語に登場する団体・登場人物は私を含めてフィクションだ。実在するものとは、一切関係無いからな。」
「ボス、今回は前後編なんですね。」
「そうだな。ところで、最後に“?”という人物が出てくるが、鋭い読者の諸姉諸兄なら誰だかお分かりだろう。いや、ニブい読者でも流石に誰かは分かる筈だ。」
「ですよね。全く、筆者も浅はかと言うか、安直と言うか・・・、何を考えているんでしょうかね・・・。」
「・・・。」
「・・・っていうか・・・こんな展開、以前もありましたよね。なんか妙なデジャヴを感じました。」
「・・・そうだな。・・・べ、別に作者のマンネリってわけではないぞ。きっと・・・。」
「まあ、物語一部につき一話はこういう誰かと遭遇する話を作るってことなんでしょうけどね。」
「ああそうだ。PCかスマホの前の諸君も、“?”が誰かは分かっているだろうが、来週のストーリー展開に期待しておきたまえ。」
「筆者のハードル上げてきますねぇ・・・ボス・・・。」
「・・・。」