木曜日は、夕暮れ時に甲府盆地を探索した時の収穫を紹介するシリーズ。探索時間の割にはそれなりの収穫があった探索でした。
まずは地元で見つけたネオクラから。
トヨタ マスターエースサーフ
スカイライトルーフ(R20/30系)
1988~92年式
神奈川県にて 2015年5月23日撮影
今週の月曜日に2代目タウンエースを紹介し、昨日水曜日には2代目タウンエースと同世代の3代目ライトエースのワゴンを紹介しました。
…そして今日は…タウンエースライトエース繋がりで、マスターエースサーフをご紹介します!
マスターエースというのは、タウンエースが2代目、ライトエースが3代目の時に、第三の兄弟として登場した1BOXカー。
位置付け的にはタウンエースをベースに、大きめのバンパーを装着し、ライト周りのデザインを化粧直しして上級仕様に仕立てたクルマ。
しかし、この三兄弟体制というのが小型1BOXワゴンクラスとしては供給過多だったのか、マスターエースはこの1代限りで消滅。その後、タウンエースとライトエースのワゴンは90年代のミニバンブームにより、小手入れをされてタウンエースノア/ライトエースノアとして独自の進化を遂げました。
ライトエースとタウンエースのワゴンが廃止された後、ノアの名が独立してヴォクシーという新たな兄弟を引っ提げて、小型ミニバンの代表車種として今もセレナとのデッドヒートを繰り広げて販売台数一位の座を争っています。
そんなタウンとライトですが、マスターエースはもう日の目を見ないのかと、誰からも忘れられてしまったようなときに…突如、復活。
…それが、エスクァイアです。名前こそマスターエースのマの字も無いものの、ノアヴォクをベースにしながらも、彼らとは一線を画す上級車種という位置付けは、まさにかつてのマスターエースそのもの。ノアヴォクにはないような上質感とアルファードよりも手ごろなサイズのミニバンということで、ノアヴォクに負けず劣らずの大ヒット。日の目を見なかったマスターエースが、見事日の目を見るまでに昇華した瞬間でした。
かつての三兄弟が、形を変えつつも現代に復活している…とは言え、トヨタの開発陣がマスターエースサーフのことを覚えていて復活させたとはとても思えませんが、セレナの攻勢に焦ったトヨタが対抗策として出した、同じクラスの上級車種が偶然にもマスターエースが登場した背景と一致したのでしょう。
クルマの歴史も、こうして見るとなかなか面白いものですね。