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草ヒロ“撤去”物語3(4)

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『草ヒロ“撤去”物語』について知りたい人はコチラ

『草ヒロ“撤去”物語3』の登場人物について知りたい人はコチラ

 

 

前回のおはなし(『手下チーム?』編)

 

上田 「ああっ!…山中さん!水篶さん!」

山中 「おぉ?どうしたリンゴ!?」

上田 「あぁ、あれ…!まさか…草ヒロではないですかね…?」

山中 「あんだと~!?」

秘書 「上田様…あの…右奥の道路の脇にいる、茶色気味のトラックのようなもののことでしょうか。」

上田 「そうですそうです!!絶対あれ草ヒロですよね!」

山中 「…おお?…ああーっ!マジだ!草ヒロだはアレwww」

秘書 「お手柄です、上田様。」

上田 「ええ!これも、あたしの心に道を示してくださったボスのおかげですよ!」

山中 「ボスの御加護も勿論あるだろうが、紛れもなく、リンゴ自身の直感と目力が働いたんだと思うぜ?…やったじゃんかよー!」

上田 「えへへっ!早速近付きましょう!」

山中 「おう!」

秘書 「車種が楽しみですね。」

上田 「全くですね~!」

山中 「ボスがこのことを聞いたら、さぞお喜びになるだろうな~。」

上田 「ハイ!報告するのがホント待ち遠しいですよ~!」

 

 

 

 

No.023

スズキ キャリイ
ジャマレベル:★☆☆☆☆(道路にも干渉していませんし、置かれていた果樹園も広いですから、邪魔とはとても言えないでしょう。)
景観悪レベル:★★★★☆(人気の少ない果樹園地帯の農道とは言え、道路のすぐ脇にあるというのはいただけません。それに、この酷いフロントの状態。見苦しいことこの上ありません。)
貴重レベル:★★★☆☆(L50型のキャリイは意外と撤去の報告数が少ないのです。割と珍しいモデルでしょう。)
総合評価:フロント側が見るに堪えないほど無惨に朽ちているのは、本当に不愉快な気分にさせます。この果樹園に訪れる観光客の為にも、早急に撤去するべき個体です…!

 

山中 「うわへぇっっ!顔がゴッソリねぇじゃんか~。」

上田 「見るも無残ですよね。にしてもかなり古そう…。もしかして、さっきと同じサンバーだったりして…?」

山中 「いや、それはないな。…恥ずかしながら、こんな状態じゃオレも車種は分からないんだが、あそこで見つけたサンバーは、ドアにスリットが入っているんだが、この軽トラにはそれがない。だから、少なくともさっきのサンバーではないとは言える。」

上田 「…あ!確かにそうですね~。全然気付きませんでした!」

山中 「へへん!草ヒロのボディの形状をくまなく観察するのは、草ヒロ撤去のオキテの一つってもんだ!」

上田 「そうなんですね~。勉強になります!」

秘書 「お二人とも…!後ろに回ってみたら、車名のステッカーが貼ってありましたよ。」

山中 「水篶さん!ナイスっす…!」  上田 「流石です~!」

上田 「…で、車種は何だったんですか?」

秘書 「スズキの…キャリイのようですね。」

山中 「おぁー…っ!」  上田 「キャリイかぁー…」

山中・上田 「………。」[二人顔を見合わせる]

山中 「ピンとこねぇー!」  上田 「分かりませんよぉ~」

山中 「どんな顔してるやつなんでしょうね?」

秘書 「信濃様でしたら旧車にもお詳しいですから、ともすれば分かるかも知れませんね。」

山中 「…にしてもきったねぇよなぁ、コイツ~。」

上田 「ですよね~。ボロボロのグサグサで顔はなくなっていますし。見苦しいですよね。」

秘書 「タイヤが半分近く埋まっているところを見ると、かなり長期間放置されているのでしょう。…ククク。これは、撤去のし甲斐がありそうですね…。」

山中 「水篶さん、さっきからテンション上がりっぱなしですねw」

秘書 コホン「…え、ええ。やはり山梨は草ヒロの“宝庫”だ“聖地”だと、草ヒロマニアの間で騒がれているだけのことはありますね。…まあ、我々からすれば、山梨は草ヒロの“ゴミ箱”とでもいうべきでしょうが。」

上田 「仰る通りですよ!汚らしい草ヒロのゴミ箱では山梨県の方々が可哀想です!」

山中 「俺たち草滅会は、草ヒロで汚染された街を浄化することが使命ですからね。」

秘書 「これからも、頑張りましょう…!」

山中・上田 「おぉーっ!」

秘書 「…では、クルマに乗り込んで、次なる草ヒロを求めて出発しましょうか!」

山中・上田 「ラジャーッッ!」

 

 

…その後、この草ヒロは撤去されてしまったそうな。
 
撤去された後の風景をご紹介するお馴染みのコーナー:“その後の様子”は、準備中でございます。
もう少しお待ちくださいね。
 

つづく???(『草ヒロ“撤去”物語3』~手下チーム?編~へ)

 

 

説明マン

「突然だが、説明しよう!もう少し、このお話:『草ヒロ“撤去”物語3(4)』は続くぞ!画面の前の諸君、もう少し、読みたまえ!」

「2台の草ヒロを意気揚々と後にした草滅会の手下メンバーだが、この後思いもよらぬトラブルに巻き込まれてしまうのだ…!それは、秘書がハンドルを握るボスのフーガが某広域農道を走行している最中の出来事であった…。」

 

山中 「この広域農道、景色もきれいだし空いていて道も整備されていますし、凄い走りやすそうですね!」

秘書 「ええ。信濃様のフーガがとてもパワフルなので、かなり快適にドライブできておりますよ。」

上田 「それはそうとして、いかにも草ヒロがありそうな果樹園地帯ですよね~!」

山中 「ほんとだよな~。でさ…あn」

秘書 「………っ!」

ギャン!キャァァrrrr!!!

山中 「tkっ…うおーーっっ!?」

上田 「キャーッ!」

ガガガリリッ!ガン!!!

…シーン…

…ウエッホッ!ゴホッ…!

秘書 「…ッッ…ハッ…た、大変申し訳ございません…!…おおお、お二人とも、お怪我はありませんっ…でしたか…!?」

山中 「はい、大丈夫です…。」  上田 「な、なんとか…。」

山中 「そそれより、水篶さんは大丈夫ですかっ?」

秘書 「私も、この、通り…何ともありません。…し、しかし、誠に申し訳ございません…。まさか…よりによって皆様を載せている時…。まして…信濃様のフーガを運転しているときに事故を起こしてしまうだなんて…。…誠に申し訳ございません…!…なんとお詫びしていいのやら…。」

上田 「…い、いいんですよ水篶さん!お気になさらずに!」

山中 「俺たちホントに、全然なんともありませんから!大丈夫ですから!……それより、一体何があったんです?」

秘書 「それが…急に物陰から狸だかイタチだか…小動物が飛び出してきて…轢いたら駄目だと思いまして…急ハンドルを切ってしまいました…。この感覚的には、轢いてはいないでしょうが、側溝に嵌ってしまったと思われます…。誠に…申し訳ございませんでした…。」

上田 「いいえ、水篶さん!さすがですよ!」

秘書 「は、はぁ…。」

上田 「だってそんな急に飛び出してきた小さな動物をとっさに察知してよけようとして、動物の命を救ったんですから!」

山中 「全くだな!…それに水篶さん、避けたら避けたで、対向車にぶつかることもなく、側壁にぶつかることもなく、側溝に落ちるだけという、最小限の被害にくい留めたんですから!…もしかしたら、ボスは少しお怒りになるかも知れませんが、事情を理解すればお赦しいただけると思いますよ!」

秘書 「そうですか…。お二人とも、励ましのお言葉をありがとうございます…。しかし、事態は常に最悪の方向を考えなければなりません。もしかしたら、側溝に落ちた時、足回りがやられてしまっているかも知れません。変な音もしましたし…。…もし…そうなったら、もう走行不能ということに…。」

山中・上田 「………。」

秘書 「とにかく…確認してみない事には断定できませんが…。」

山中 「…そ…そうですよ!考えるよりもまず、見ましょうぜ!」

上田 「それに、三人もいれば持ち上がるかも知れませんし、とりあえず降りましょ!」

秘書 「ええ…。ハァッ…」

 

バムッ!!ダンダムッ!!!

 

山中 「……おお、やっぱり水篶さんはさすがだ!落ちる角度が浅かったため、足回りそれほど傷付いてはなさそうですよ!」

秘書 「そうでしたか…それは怪我の功名というやつでしたね。…一応、走ることができるか確認し、本部へ帰還したら、念のためディーラーへもっていきましょう。」

上田 「ですね!…じゃあ、力を合わせてフーガを持ち上げちゃいましょう!」

山中 「そうだな!……よし、じゃあいくか!」

秘書 「はい。準備完了でございます。」

山中 「よっしゃ!…っっせーーのっっ!!」

上田 「うぐーーーっ!」  山中 「くぅーっ!」  秘書 「………っっ!!」

山中・上田・秘書 「プハァ---…!!!」

山中 「…ダメだ!持ち上がんねぇ―!」

上田 「あと少しでいけそうなんですけどね~!」

秘書 「最早これまでですか…。」

 

説明マン

「説明しよう!ボスのフーガは2004年式の350XVであるからして、車重はなんと約1650kgもある!いくら脱輪したのが一輪だけで、人員も3人いると言えど、これだけの車重があれば持ち上げるのも一苦労なのだ!しかも、ただでさえボスが倒れて、3人とも精神的に疲弊しているというのに、こんな事故まで起こしてしまった秘書の精神的ストレスは凄まじく、彼は肉体的にもほとんど力になっていないと言えるだろう!」

 

山中 「…いや!あきらめてはいけませんよ水篶さん!せっかく手にした不幸中の幸い、こんなところで不幸にしてはいけません!」

上田 「さすが山中さん!いいこと仰いますね!」

秘書 「…そうですよね、山中様。私も、頑張らなくては、なりませんね。。。」

山中 「じゃあもう一回だ!いくぞ!」

 

今度こそ本当に、つづく(『草ヒロ“撤去”物語3』~手下チーム?編~へ)

 

説明マン

「果たして手下たちは、ボスのフーガを持ち上げることができるのだろうか!?…続編に、乞う、ご期待!」

 

 

「この物語、そしてこの物語に登場する団体・人物は全てフィクションだ。実在するものとは一切関係無いぞ。この草ヒロが撤去されたということに関しては…事実だがな。」
「あの…ボス…おクルマが…。」

「なんだ?私はまだ何も知らないことになっているのだ。そのことについてはコメントは差し控えるぞ。」

「ははっ!そうでしたか!これは失礼いたしましたっ!!」


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