『前回のおはなし』で清里が『昼飯ジャンケン』に勝ったため、小布施たち四人はサイゼリヤに昼食を食べに行くことにしましたが、彼らが食べたメニューは一体なんでしょう?
なお、四人とも他人のことを自分のことのように言っていませんし、自分のことを他人のことのように言っていません。また、四人全員本当のことを言っていますよ。また、全員異なるメニューを頼んでいます。
ミラノ風ドリア(\300)、カルボナーラ・大盛り(\700)、イタリアンハンバーグ(\500)、リブステーキ(\1000)
【前菜】
彩りイタリアンサラダ(\350)、ほうれん草のソテー(\200)、辛味チキン(\300)、コーンクリームスープ(\150)
【デザート】
プリンとティラミスクラシコの盛合せ(\500)、いちごソースのパンナコッタ(\300)、
清里 「ブッセさんステーキだけじゃなくて辛味チキンも食べてましたけど、よっぽど肉に飢えていたんですね~。」
小布施 「うっせぇ!男は肉食ってナンボだろぅが!おまえも肉料理食ってたくせに!」
清里 「うっ…だって、びっくりドンキーも行きたかったんですもの!」
飯田 「でも、びくドンはちょっとまだ先の方にあったもんな。」
清里 「そうそ!だからサイゼでアレを食べるしかなかったんですよぉ~!」
笛吹 「…ところでさ、ゆうくんって、お金ない系?」
飯田 「え?」
笛吹 「だってさ、食べたメニューの合計金額がわたしたち4人の中で一番安いじゃん。…ほら伝票。」
清里 「確か小食だったよねゆうって。」
飯田 「おう。俺は小食だから、あんま食わねぇの。」
笛吹 「あぁ、なーるほど!そーゆーことねー。デザートもあんなちょびっとしか入ってないやつだったし、本当に小食だったのね。」
小布施 「笛吹にとっちゃ、デザートは別腹ってやつか?」
笛吹 「そーです!わたしはマジで別腹~!」
小布施 「お前だけ二つのデザートがセットになってるヤツ食ってたもんな。」
清里 「そういえばさ、ゆうさ。前菜、よくあんなの食べられたよね~。」
飯田 「おいきよ。いきなりなんだよ。」
笛吹 「レイレイほうれん草苦手なんでしょ?」
清里 「うん!そうなの!」
小布施 「そうなのか。好き嫌いは良くないぞ清里!」
清里 「ふーんだ。ブッセさんには僕の気持ちが分からないんですよ!ほうれん草のあの独特の苦さ…。思い出しただけで吐き気が…ウップ…」
笛吹 「大丈夫~?レイレイ…。」
飯田 「よっぽどトラウマになるようなことがあったのか…。」
小布施 「苦いのが嫌なのか?それじゃあ、俺がデザートに食ったやつなんか、食べられねぇってことか。」
清里 「別に食べようと思えば食べられますよ!僕はほうれん草がほんっとに嫌なだけなんです!…コーヒーは、確かに苦手ですけど、甘くすれば食べられます!」
笛吹 「そーゆーとこ可愛いよねレイレイって!」
清里 「もぉー、スイちゃん?」
笛吹 「ゴメンゴメン!」
小布施 「…ってことで、あとは……『“彩りイタリアンサラダ”を食べた奴は、“いちごソースのパンナコッタ”を食っていた。』…これでもう誰が何を食ったか全て分かるはずだ。」
清里・笛吹・飯田 「…?なんのことですか…?」
小布施 「ウォッホン!!…オイおめぇら!…色々話してもう腹も落ち着いただろうし、出発するぞ!」ピッ
清里・笛吹・飯田 「はっ、ハイ!?」ガサガサ…ゴソゴソ…
さあ、分かりましたかな?
正解された方には…
飯田 「えっ…?」 笛吹 「マジぃ!?」
清里 「なんで分かるんですか?」
小布施 「ナンバープレートが同じだ!」
清里 「いちいち覚えてたんですか…」
笛吹 「まるで名探偵か敏腕デカみたい…。」
清里 「でも…いったいどこへ向かうつもりなんだろ?…帰るのかなぁ?」
小布施 「バカ!…んなわけねぇだろ!まだまだ草ヒロを探して撤去するに違いねぇ!…なあ飯田?」
飯田 「そうですね。奴等はクルマですし、日没寸前まで探索が出来るでしょう。」
小布施 「そうと決まれば…追いかけようぜ!」
笛吹 「そんな無茶な~!」
清里 「クルマを追っかけるなんてムリですよ~!」
飯田 「あ、信号が青になった…!」
小布施 「むむむ…。小型発信機でもあれば、奴等のクルマにはっ付けて居場所が分かるんだがなァ…。」
笛吹 「ますます探偵みたいですねwww」
清里 「こーなったら、博士に開発してもらいましょうよ!今度またこーゆーコトがあった時のために…!」
笛吹 「ナイスアイディアレイレイ!」
飯田 「…まったくなぁ…!“どこぞの博士”じゃねえんだから…。」
飯田 「だな。」
小布施 「…まあ取り敢えず、チャリを返却して博士に連絡だ!」
飯田 「もう返却時間ギリですもんね。なんとか間に合ってよかったですよ…。」
清里 「おぉー!つじつま合ってるね!さっき、草滅会の奴らと会ったんだけど、山梨に探索に来てたみたいなんだ。」
東御 「そうなのか!」
小布施 「だったらこれから長野へ向かうって言うのも肯けるな。」
笛吹 「じゃあ、わたしたちも長野行く?…わたしちょっと、まりあセンパイに会ってみたいな~!」
飯田 (そ、そんな理由かよ…。)
清里 「明日は祝日だし、僕は大ジョーブ!」
東御 「ってことで一緒に行くか!…先輩もどーすか?」
小布施 いや、俺は無理だ。…親に泊まるなんてこと言ってねぇから、今いきなり言っても『駄目だ!帰って来い!』と怒られるのがオチだ。…本当は探索してぇけど、ここは帰るしかない。」
飯田 「お、俺も。親のアレだ…」
笛吹 「えー。ゆうくんもかー…残念~。」
飯田 (うっ……)
清里 「まあ、しょうがないね…」
東御 「分かりました。…じゃあ、オレら三人で行こうぜ!」
清里・笛吹 「うん!」
清里 「あとは博士たちもだね。草川さんのクルマに乗せてもらおう!」
小布施 「取り敢えずまぁ、博士に連絡だな…!」
東御 「あそうだ。オレもちょっと電話させてもらいますよ?…親に一応、帰らないことが決まったことを連絡しなければならないので!」
小布施 「ん?…ああ、別に構わないが…。」
――その頃、博士たちは…――
前回のおはなし(『博士チーム』編より)
博士 「……。」
助手 「あっ!そういえばレンタサイクルの返却時間過ぎてますね、博士。」
博士 「…うむ。」
助手 「小布施くんたちが戻ってきているでしょうし、ボクたちも『街の駅やまなし』へ向かいましょうか?」
博士 「…うむ。」
見習い 「博士さっきから静かっスね笑」
助手 「…ほらあれだよ。博士って昼ごはん食べると眠くなる体質なんだよ。草田くん初めての探索のときだって、眠くなってたでしょ?」
見習い 「ああ、そういえばそんなこともありましたっけ笑」
博士 「うるさい!ワシゃ帰りの道中でも草ヒロが見つからないかどうか、探しておるだけじゃ…!」
見習い 「またまた~?」
ブーッ!…ブーンッ!!…
助手 「あら?誰かのケータイ、鳴ってますよ?」
見習い 「俺じゃないっす。博士じゃないですか?」
博士 「うわっとと!…い一体、誰じゃ…?」
ピッ…
博士 「はいもしもし…!?」
……
博士 「ああ、オヌシか。」
見習い 「小布施くんたちでしょうね。」
助手 「…だね。」
博士 「…なヌっ!?」
……
……
博士 「分かったわい。そうしよう。よろしくな。」
ピッ…!
助手 「小布施くんですか?」
見習い 「なんか随分焦ってましたけど、重大事件ですか?」
博士 「ムムム…これは吉か凶か…。どうやら、草滅会がこのまま長野へ向かって、明日長野で探索するらしいのじゃ。」
助手・見習い 「なんですって!?」
助手 「何故それを小布施くんたちが知ってるんですか?」
博士 「話せば長くなるようなんで、詳しいことは後で話してくれるらしいのじゃが…なんでも、清里と笛吹の友達が、草滅会の会員と付き合うとるらしくての。」
助手 「こりゃまた急展開ですね…。それに、なんだかフクザツそうな関係…。」
見習い 「でもちょっと、面白くなってきたんじゃないスか!?」
博士 「…じゃが、その友達は草ヒロが好きじゃから、ワシら草研に協力したいそうなんじゃ。…具体的には、草滅会の居場所を友達の恋人を通してワシらにリークすると言うておる。」
見習い 「おぉー…」
助手 「まるで“スパイ”ですね…。」
博士 「というわけで、もし明日ワシらが長野へ向かうのであれば、その子も探索に加わりたいそうなんじゃ。」
助手 「ほぉ、すごいやる気ですね…!」
見習い 「…あぁ、明日は祝日だし、高校生でも行けんのか。」
助手 「その子、清里くんたちにそのことを伝えるためだけにはるばる山梨へやって来たんですよね?もしかしたら断られるかもしれないのに…凄い熱意だなぁ……。」
見習い 「どーせ草ヒロ探索も兼ねてたんじゃないっスか?」
助手 「あぁ、そういうことか。それなら有り得るね。」(…でもその子、どうやって小布施くんたちが草研に入ったことを知ったんだろ?清里くんか笛吹さんが話したのかねぇ…)
博士 「まったく、見込みのある若者じゃな!ホッホッホッホ…!」
助手 「…で、小布施くんたちは何と言ってるんですか?」
博士 「小布施と飯田は親が厳しくて急な泊りはできないらしいが、清里と笛吹は問題ないそうじゃ。」
助手 「…だと思いました笑」
博士 「オヌシらはどうじゃ?」
助手 「ボクは、家内に連絡すれば多分大丈夫です。」
見習い 「スミマセン博士!俺は行けません!」
博士 「ほう。それはどうしてじゃ?」
見習い 「…明日、祝日開講日とかいって、休日なのに大学行かなきゃならないんすよ~!よりによって月曜に必修科目があるし…別に、必修じゃないならよゆーで切るんすけど、さすがの俺でも必修の自主休は無理っす!」
助手 「アハハ…そうだよね。でも、気にしないでね。」
博士 「そうじゃ。ワシがオヌシの分まで探してきてやるからな。」
見習い 「ハイ…。行きたかったのになぁ~。」
つづく(『草ヒロ物語4』へ)
「この物語、そして物語に登場する団体・登場人物は、全てフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないからの。」
「…なんか凄い展開になってきましたねぇ…。急に新しいキャラクターが出てきて…。」
「そいつがスパイになってくれるとはのう…。何が起こるか分からんもんじゃ!」
「ですが、ちょっと卑怯な感じもしますね…。そんな手を使っていいものかと…。」
「ウム。まあ、いざというときに活躍してもらえばよいじゃろう。普段は新入りどもと同じように扱えばよかろう。…しかしのぉ、前回のキャラ紹介の時にはいなかったモンじゃから驚いたわい。」
「まったくですね。…ころころさんの気まぐれなのか、計算ずくなのか…。」
新キャラ登場!
例によって、次々回作:『草ヒロ物語5』で登場予定の新キャラを、来週サラッとご紹介します!
次回作:『草ヒロ物語4』では登場しませんのでご注意を!
…今回は、取り敢えずシルエットのみ!
さあ、一体どんなキャラなのでしょうか?
…ちなみに、唐突に出てきた新キャラ:『東御大気』については、いつかそのうち紹介したいと思います!
彼はいったい何者なのでしょーか!?
今後の展開に目が離せません…!
ちなみに来週は、『草ヒロ“撤去”物語』のエピローグをお送りいたします。
そして新キャラだけでなく、『草ヒロ物語3』『草ヒロ“撤去”物語3』のこぼれ話も大公開。是非ご覧ください!