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Channel: ころころな趣味。
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ぶらり博物館めぐりの旅 in 青森(26)[終]

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皆さん、おはようございます。

結局、博物館のクルマは、屋外にいた四台を除いて一台も紹介することなく、このシリーズは最終回を迎えてしまいましたが、皆様はお楽しみいただけましたでしょうか(ああNJ号……)。

 

ヤードの旧車も紹介し終わり、博物館とヤードの間で発見した旧車も紹介し終わったということで、ラストは“そのどれでもない”クルマを紹介して終わろうと思います。

それは何かといえば……バス!

 

東北地方を鉄道で一周しようと思えば、当然田舎の町も経由するわけでして、その町に何がいるかと言えば、地元では見られないような古いバスの数々です。

地方へ行けば古ーいバスたちが未だ現役、という事実を知ってしまったがために、今回の旅行はバス撮影も兼ねることとなったのでした。

鉄道とバスは似通った点も多いため、『鉄道研究部』にもバス好きの後輩が何人かいまして、その後輩たちと共に駅前で撮影出来たバスの一部をぜひともご覧に入れましょう…!

あまりに沢山の古バスを撮影できて“しまった”ため、全てを紹介しようと思ったらいちシリーズが出来上がってしまう程になってしまいます。

…なので今回は、岩手県で見かけたバス3台だけチラ見せしてこのシリーズを終えようと思います。

 

今回紹介できない古バスたちは…まあ、このブログのネタがどうしようもないことになってしまった時に、ご登場いただくかもしれません笑

そんな時は来てほしくないものですが。。。

 

 

 

 

ボディ:富士重工業 R18型B

シャシー:日産ディーゼル KC-RM211GAN

1990~2001年式

岩手県にて 2015年8月1日撮影

 

富士重工業といえばスバルですが、実はバスボディの製造も行っていました。

いすゞや日野、ふそうなど…エンジンを作っているメーカーであれば基本的にどこでもボディを提供していたのですが、なかでも日産ディーゼル(現:UDトラックス)とは関係が深く、富士重のボディで中身は日デというバスが多いです。

今回、岩手のとある駅前で撮影出来た古バスは、みんな揃って日デのエンジンで富士重架装のバスでしたしね。

 

一台目に紹介しますのは、バスマニアの中でもファンが多いモデルの一つである、通称7E・8E。

7Eと8Eは正式にはR17型E/R18型Eといって別車種ですが、顔は同じなのでセットで扱われます。また、今回紹介する個体のように、ボディによってはR17型B/R18型Bと呼ばれるタイプもありますが、それらもひっくるめて7E・8Eと呼んでいます。

今回紹介するのは、R18型B。中型で観光型ボディということでR18型Bです。

 

詳細な型式は、搭載されているエンジンやバスのサイズ、ホイルベース、サスペンションの種類などで特定できます。

今回この記事を書くにあたってインターネットや文献をいろいろ調査したところ、素晴らしいサイトを見つけまして、そのサイト様を参考に型式を特定させていただきました。

 

 

 

ボディ:富士重工業 R18型E

シャシー:日産ディーゼル KC-RN210CSN

1996~99年式

岩手県にて 2015年8月1日撮影

 

お次に紹介するのはコレ。

…なんかこのバス、“ヘン”じゃないですか?

前や後ろは中型や大型バスと似たようなデザインなのに、車体長が異様に短い!

ちんちくりんで可愛らしいバスです。まるでチョロQのようですね。

 

やはりチョロQっぽいと思った人が多いのか、バスマニアの間では『チョロQ』という愛称で呼ばれています。人気もあって有名なバスです。

調べてみると、京王帝都電鉄が要請して日デと富士重が共同で開発したという、なかなか興味深い誕生経緯を持つバスだと分かりました。

 

『チョロQ』が出る前は、小型の路線バスというものはまだ一般的な存在ではなく、あったとしてもマイクロバスを改造した車体のみで、それは狭いわ車内高は低いわで路線バスとして乗るには不便なパッケージングだったそう。それに、お年寄りや体の不自由な方が乗り降りするには時間がかかるツーステップをもったものしかありませんでした。

そこで小型の路線バスを必要としていた京王は考えたのです。

普通の路線バスのように、さっと乗れるワンステップタイプで車内高が高く幅も広い、それでもマイクロバスのような取り回しのしやすいボディを持つバスがあれば、コミュニティバスとして喜ばれるのに…と。

 

かねてより小型路線バスの開発に意欲的だった日デが京王の話に耳を傾け、日デが懇意にしていた架装のスペシャリスト:富士重の力を借りて、なんとか小型路線バスの開発に漕ぎつけたのです。

それが、ここで紹介する日デのRN系。

ベースとなったのは富士重工業のR18E型です。8Eをベースに全長を7m以下に切り詰め、住宅街でも問題なく走れる取り回しの良さを実現し、そして乗り降りもスムーズにできると、京王からもお客からも好評だったそうです。

…そんなこんなで、京王だけでなく、他のバス会社にも導入されることとなったのでした。。。

 

このようにバスの開発にも意欲的だったUDですが、現在日本向けにはトラックしか販売していないというのが哀しいですね…。

 

 

 

ボディ:富士重工業 R21型M

シャシー:日産ディーゼル スペースアロー

KL-RA552RBN

2000~03年式

岩手県にて 2015年8月1日撮影

 

最後に紹介するのは、観光バスタイプの大型バス。

日デのスペースアローです。

日本製の大型観光バスは現在、ジェイ・バスが製造する日野 セレガ&いすゞ ガーラと、三菱ふそうが製造するエアロクイーンの二種類しかありませんが、ほんの二昔前は日デも富士重のボディをまとった大型バスを製造していたのです。


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