『草ヒロ物語』について知りたい方はコチラ
『草ヒロ物語4』の登場人物について知りたい方はコチラ
――博士ご一行が塩尻周辺に到着した頃には、辺りはすっかり暗くなっていた……――
助手 「やっと塩尻のインターが見えてきたよ、みんな!」
助手 「……?」
笛吹 「zzz…レイレイッ……zzz…」
清里 「zzz…zzz…ムニャムニャ…スイチャン…」
東御 「フフ…どーやら、みんな眠っちゃったみたいっすねw」
助手 「そうみたいだね笑 …でも、まあ無理もないよ。今日は朝から夕方までずっと自転車に乗って草ヒロ探索してたんだからさ。」
東御 「そういう助手さんは大丈夫なんですか?」
助手 「うん。さすがにちょっと疲れてきたけど、2時間に1回は休憩とってるし、それにボクは自転車では探索してないからね。…東御くんも、疲れたら寝ちゃって全然いいんだよ~?」
東御 「お気遣いありがとうございますー。」
助手 「ボクたちは大人の責任として起きてるから気にせずに!…ですよね博士?」
博士 「…グゥ…zzz…ムニャムニャ…もう食べられんわい…zzz」
助手 「って!博士まで寝てたし!全然気づかなかったし!夢の中でなんか食べてるしー!!」
東御 「ハハハッ!…ほんとサイコーっすよお二人とも!マジおもれーわwww」
助手 「まったく、夢の中でまでご飯たらふく食べて…どんだけ食い意地張ってるんだか博士は…」
…………
――その後…東御のリサーチによって無事に空室のあるホテルも見つかり、博士たちは塩尻の地で夜を明かすことに……――
笛吹 「わー!このホテルたい君が見つけてくれたんだ~!」
東御 「へへーん!そうだぞ綾~?スマホでちょちょっと調べただけだけど、中々よさげなホテルだろ!…立地もいいしさ。」
笛吹 「うんうん!ありがとうたいくん!」
清里 「ここならゆったりぐっすり眠れそうだね!大気はほんとに頼りになるよね~!」
東御 「まあねー?この俺にかかれば、それほどでもあるよwww」
清里・笛吹 「そこ謙遜するとこ!」
東御 「アッハハハっ!www」
博士 「コレコレ。オヌシら仲間内で盛り上がるのは構わんが、入口の前でたむろしておるのも迷惑じゃし、もう入るぞ。そして明日の探索に備えて、とっとと寝るのじゃ!」
清里・笛吹・東御 「はーい…」
助手 「博士ったら、さっきまでぐっすり寝てたのを邪魔されたからってねぇ…笑」
博士 「なんじゃと?」
助手 「いいえ?別に、なんでもありませんよ?」
東御 「助手さんも言いますね~」
清里 「ヒロ先輩がいなくなってから、急に博士に対する当たりが強くなってません?」
笛吹 「ヒロちゃんの代わりって感じかな?w」
助手 「ハイハイチェックインするよー。…別にこんなもんだからいつも~」ウィーン…
…………
――そして夜も明け時は午前9時…そろそろ探索を始めてもよい頃に、博士たちはホテルの駐車場に集合していた……――
博士 「全員、おるなー?」
助手 「おはようございます皆さん!ちゃんと朝食は済ませてきましたかー?忘れ物はありませんかー?」
清里・笛吹 「はーい!」
清里 「ハンカチにティッシュ…」
笛吹 「お財布におやつ…」
清里・笛吹 「ぜんぶありまーす!」
助手 「ハイ、よくできました~。」
東御 「遠足かよっ!」[三村マサカズ風に]
博士 「ホッホッホ。オヌシ、草ヒロ研究員なんぞよりも、教師の方が向いとるんじゃないか?」
助手 「もう、うるさいですねぇー。」
東御 「助手さん優しそうに見えますし、小学校の先生とかお似合いだと思いますけどね。」
助手 「東御くん、昨日から調子いいこと言わない!」
東御 「うーっすwww」
……………
……………
助手 「みんなクルマに乗ったようだし…シートベルトもちゃんと締めてるね。…よし!じゃあ、いよいよ草ヒロ探索に出発しまーす!」
笛吹 「イェーイ!」 清里 「やっほー!!」
清里・笛吹・東御 「よろしくお願いしまーす!!」
…………
――数分後…――
…………
清里 「うわー、見渡す限り果樹園だらけの地域になってきましたね~!博士!」
博士 「ウムッ。ウムッ。…これぞ草ヒロ趣味人のブログでよう紹介されとる長野の景色じゃのう。ぼーっと見とるだけで草ヒロが見つかりそうな気がしてくるわい!」
助手 「いやぁ、草ヒロの宝庫と呼ばれた地に本当に来ていると思うと、感慨深いですねぇ。」
笛吹 「長野はブドウが有名だって、オブさんがずっーと言ってたけど、こうしてみるとうなずけるよね~。」
清里 「ほんとにね~。」
東御 「オブさん?」
清里 「ああ、小布施先輩のことだよ笑 スイちゃんは先輩のことオブさんって呼んでるの。」
笛吹 「そしてレイレイはブッセさんって呼んでるんだ!」
東御 「えちょwオブさんてwww 小布施のことだったのかwww ほんとにお前ら昔から変なあだ名つけるの好きだよな~」
清里・笛吹 「へっへーん!」
笛吹 「だってオブさん、変なニックネーム付けたくなるくらい面白い人なんだも~ん。」
助手 「確かにネタには事欠かなそうな人だよね…汗」
東御 「ウチの学校じゃ軽~い有名人なんすよ。下手な教師よりも学年まんべんなく名が知られてるはずです。」
助手 「へぇー。よっぽど凄い事してるんだろうなぁ。」
清里 「ご飯のときとか帰りの高速のときとか…また機会があればお話ししますよ!ブッセさんとは学年すら違う僕ですが、面白エピソードいくつか知ってますもん!」
助手 「ははは、それは楽しみだ笑」
清里 「…というわけで、今は草ヒロ探索に集中しましょ!」
博士 「ホッホッホ。オヌシ、よい心がけじゃ。ようやく、草ヒロ探索人としての意識が芽生え始めてきたかの。」
笛吹 「レイレイさすが!」
助手 「雑談も楽しいけど、そっちに集中しちゃうと、草ヒロを見逃すこともあるからね。大事な心がけだよ。」
東御 「…あっ助手さん!草ヒロがいましたよ!止まってください!」
助手 「…!了解です!」
博士 「ほらの。さっきから黙っとった東御が早速草ヒロを見つけたようじゃ。」
キキンッ…!
清里 「大気、いきなりお手柄だね!」
東御 「ふふーん。草ヒロ探索は何度かやったことあるから勝手は分かってるし、ざっとこんなもんよ!」
笛吹 「ちょっとだけでも先輩なわたしたちも負けてられない!」
清里 「うんうん!次は僕が見つけちゃうもんね!」
東御 「ファイトゥ!w」
博士 「ちゃちゃっと降りようぞ!初の長野草ヒロは一体なんじゃろうな。」
助手 「気になりますよねぇ。」
バンゥ!ガラララ…ダンッ!!ドン!!
No.035
マツダ ボンゴワゴン 4WD
1986~90年式
用途:物置 場所:果樹園(ブドウ)
○ 清里メモ ○
長野県に降り立って最初に見つけた草ヒロ。
山梨で見つけた草ヒロと雰囲気は特に変わらないかな。…だけど、果樹園の中にいる草ヒロなのに全然ボロボロになってないのが気になった。
博士とかブッセさんとかゆうから聞いた話によると、果樹園には農薬が散布されていて、その農薬のせいでクルマが錆びやすくなるらしいんだけど。。。
まあ、新しい草ヒロだったらそんなすぐにはボロボロにならないだろうし、その辺から考えてみるのもいいかも。
P.S.
草ヒロメモ、成り行きで僕が最初に書くことになった。昨日の探索と同じように、どんどん誰かに回していこっかな。
…ここまで書いて思ったけど、なんだか草ヒロに関する見識が広まった気がする…!草ヒロについて触れたのはまだ昨日からなのに。ブッセさんのスパルタ教育のおかげかな笑
……。こんなこと書いたら、また怒られそうだけど笑
東御 「ふーん。これは三代目のボンゴワゴンの中期型ですね。」
助手 「おっ、東御くんクルマ結構詳しいんだ?…草田くんみたい。」
東御 「へへっ。…まあなんたって、草ヒロ好きっすから!」
博士 「フン。草ヒロ好きとクルマの知識は何の関連性も無いと思うがの。」
助手 「おや?博士ったら、自分がクルマの知識があんまりないもんだからそんなこと言って。」
笛吹 「えーっ、博士ってクルマあんまり詳しくないんだ!」
清里 「草ヒロ博士っていうくらいだから、旧車にも詳しいのかと思ってた…。」
博士 「うるさいッ!!オヌシらには関係のないことじゃ。とっとと草ヒロを撮影・記録せい!」
清里・笛吹 「はっ、ハイハイ!」
助手 「博士の名誉のために言っとくとね、草ヒロについてだったら、誰よりも詳しいから!そこは信頼してあげて。」
博士 「…余計な口出しはいらんわい。」
東御 「博士スネちゃいましたね笑」
助手 「こういう気難しいところも、博士の魅力の一つだとボクは思うな。」
博士 「……フン。」
東御 「ヘヘヘっ、博士、ちょっと嬉しそうですよ。やっぱり助手さんとの昔からの仲だからこそですね!」
助手 「ふふ、まあねー。」
博士 「…これオヌシら…。雑談は時間の無駄じゃし探索効率も悪うなる。ほれ見てみぃ、笛吹と清里は記録が終わったようじゃぞ?」
笛吹 「わたしたちオールおっけーでーす!」
清里 「草ヒロメモも書けました~!」
博士 「ほらの。もはや割かし優秀な助手見習いじゃて。」
助手 「悪かったです博士…!機嫌直してくださいよ~!」
博士 「フン…しようのないやつじゃ。」
助手 「それに待たせちゃってごめんね二人ともー!今からクルマのとこ行いきますからね!」
東御 「……。」ピッ…
助手 「ほら東御くん、キミも行くよ!」
東御 「…あっ、スミマセン!」
つづく
「この物語、そしてこの物語に登場する団体や登場人物は、全てフィクションじゃ。実在するものとは一切関係ないぞい。」
「『草ヒロ物語4』、順調な滑り出しですね!」
「ホッホッホ!まさか大連載計画で連続して連載されるとは思わなんだわ。」
「ですよね~。この物語って、正直人気あるのかわかりませんけど、作者のやる気だけはマンマンってことですよね。」
「噂によると、『草ヒロ物語』は中々執筆が進んどらんとか。」
「…………。さて、『草ヒロ物語4』ですが、これからどうなっていくでしょうか。」
「知らん。ま、こちら側が正義じゃし、どうせまた勝つじゃろう。」
「さて…それはどうかな?」
「うわっ、ボス!こんなところで出てきた!」
「徹め…オヌシ一体何用じゃ!?」
「貴様らは自分たちが正義だと思っているようだが…独りよがりな正義にはなっていないだろうか。自分の行いは全て正しい…そう思ってはいないだろうか。」
「…な、なんじゃあ?」
「自分のことを正義だと妄信している人間ほど怖いものはない…ククク…」
「ムム…なにやら意味深長なことを言いよるのう。」
「じ、じゃあ、ボスは草ヒロを撤去することが正義だっていうんですか!?」
「貴様は何も分かっちゃいないようだな。…私はそういうことを言いたいわけではない…。」
「な、なっ…!」
「そろそろ時間だ。また会おう!」
「……一体何なんでしょうね?」
「さあの。ワシらはワシらで、やるべきことをキッチリこなせばよいだけじゃ!」
「ですね!」