『未成記事再生旬間』シリーズの博物館未成記事と番外編未成記事の再生が終了したということで、約5か月ぶりに復活しました『くるぱくのくるまたち』シリーズ。
今回からもまた、くるぱくこと日本自動車博物館に展示されていた数多くの旧車やネオクラたちをご紹介していきます。
今回紹介しますのは、スウェーデン車。
フィンランド・ノルウェー・スウェーデンの北欧三ヶ国の中で唯一、開発・生産を行う自動車メーカーが存在する国であるスウェーデンには、日本でも高い人気を誇る自動車メーカーがあります。
それがボルボ。
昔から高い安全性をアピールしたクルマ作りを行っておりましたが、そういった性能面での良さだけでなく、北欧家具がもつオシャレな雰囲気を取り入れた内装の良さもあって、現在の日本で最も人気のある外国車；ドイツ車に負けじと販売台数を競っております。
ボルボ 1800S
1964年式
日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影
ボルボというと、堅実な造りで安全性の高いセダンやワゴン、SUVばかりを作っていて、よく言えば真面目、悪く言えば平凡なクルマばかりでスポーツカーのような刺激的なクルマがない、というイメージを持っている方も多いことでしょう（書くいう僕もそうでした汗）。
しかし、この1800Sというボルボは、初期型が1960年という大昔に登場したボルボ謹製のスポーツカー。
ただ、1960年に登場した初期モデルはP1800と呼ばれており、ボルボならではのタフネスはあったものの、スポーツカーと呼ぶにはパワー不足は否めず（車重1,130kgに対して100ps）、スポーツカーというよりは単なるクーペといった感じでした。
しかし、1963年に登場した改良型の“S”を冠した1800は馬力向上が図られ、年を追うごとにMCによって徐々にパワーが向上していき、1800Sモデル末期の1969年には118psというスポーツカーというには申し分ない性能を発揮したようです。
“S”の文字には、スポーツ（Sports）だけでなく、スウェーデン（Sverige）の意味も含まれているとのこと。
それはそうとして、ニカっと笑ったような顔が可愛らしいクルマですね。
ボディ同色のカラーリングが塗装されたムーンホイールも洒落ています。
さて、今回紹介するのはボルボ車だけではありません。
もう一台、別のメーカーのスウェーデン車をお見せいたしましょう。
では、そのメーカーとは何か…。
一般的には、スウェーデンにボルボ以外の自動車メーカーがあることはあまり知られておりません。
ですが、トラックマニアの方なら、スウェーデンには大型トラックを製造するスカニアという自動車メーカーがあることをご存知でしょう。日本でも徐々に見かけるようになってきました。
サーブ 96
1970年式
日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影
サーブという自動車メーカについては、一度ココで簡単にですが解説しておりますので、そこを読んでいただくとして、ここではこのクルマについてちょっと解説しましょう。
こちらのサーブ車は、96という名前で呼ばれており、1960年に生を受けてから20年間という長期間にわたって細かなMCを繰り返しつつ生産が続けたロングセラー商品。
累計生産台数は54万台以上を記録し、サーブ車の中ではかなりのヒットをかましたサーブを代表するクルマと言えます。いわば、フィアットにとっての500、VWにとってのビートル、シトロエンにとっての2CVのようなものでしょうね。
航空機メーカーであるサーブらしく、96は空力にこだわったデザインのボディを身に纏っております。
放射状に広がるボンネットのプレスラインや、右肩下がりの流線型をしているサイドのボディライン、リアタイヤ上部を覆い隠すようなタイヤハウスのデザインなどなど、美しさと空力特性を兼ね備えた優秀なデザインと言えましょう。
フロントマスクのデザインは、パグやフレンチブルドッグを思わせるブサカワ系のデザインで、ちょっと愛嬌がありますネ。