今回のくるぱくぐるまは…8回ぶりという久しぶりの登場となったドイツ車!
半年前に紹介したドイツ車は、世界的に有名なスポーツカーメーカーであるポルシェ車でしたが、今回登場するメーカーは、ジャンルこそ違えどやっぱり世界的にも有名で、日本でもメチャクチャ売れているドイツを代表する自動車メーカーの一つ、フォルクスワーゲンです!
今回フォルクスワーゲンを選んだのは、ポルシェと関係が深いから。
ポルシェは現在、VW傘下の自動車メーカーとなっておりますし、そもそもVW最初のクルマであるビートルの原型となるクルマを開発したのは、ポルシェを設立したフェルディナンド・ポルシェ博士でしたから、VWとポルシェは切っても切れないような関係性なのであります。
前置きはこのくらいにして、早速くるぱくに展示されていたVWたちを見ていきましょう!
フォルクスワーゲン 181
1975年式
日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影
まずはこちら。181というVWです。
いかにもオフロードに強そうな四輪駆動車に見えますよね?
しかし違います。
傍らの立て札にも書かれていますように、いかにも『ボク、4WDですけど、何か?』みたいな見た目をしているのにもかかわらず、実はRRの二輪駆動車なのであります。
このクルマのご先祖様は、遡ると第二次世界大戦中にドイツ軍によって使用されていたキューベルワーゲンという軍用車になります。
キューベルワーゲンは、既にポルシェ博士らによって開発が進められていたビートルを軍用車化するというコンセプトの下に、これまたポルシェ博士らによって開発されました。
ベースがビートルということで、駆動方式はRRのままではありますが、最低地上高を高く確保していたことや、リアエンジンであるがゆえにトラクションが駆動輪であるリアタイヤにかかりやすくなるという特性も手伝って、4WD化せずとも高い悪路走破性を有していたそうです。
一応4WD化したものも数台試作され、同じくドイツ軍の水陸両用車であるシュビムワーゲンはその用途のために4WDで生産が行われていたので、技術的問題でRRのままだったというわけではないと思います。整備性や生産コストなどを考えてあえてRRを採用したのでしょうね。
…で、そのキューベルワーゲンの改良型とも言えるのが、この181。
西ドイツ軍の軍用車として、VWによってビートルをベースとして開発が行われ、いよいよ1969年に生産が開始。
キューベルワーゲン譲りの高い悪路走破性と信頼性の高さから、1983年までの14年間という長期間にわたって生産が続けられ、西ドイツ軍の戦力として大いに役立ったそうです。
キューベルワーゲンとタイプ181で違うのは、見た目や性能だけでなく、民間にも販売されたという点。軍専用だったキューベルワーゲンに対し、こちらはVWのディーラーで購入することが出来ました。
柔らかいクリーム色のカラーリングや、ムーンホイールなどから分かるように、これは民間仕様の181。
軍用車ならではの武骨さと、幌屋根による解放感の高さや時代錯誤的な古めかしいデザインから、一部のマニアから絶大な人気を誇っているとか。
(左から)
フォルクスワーゲン 1100
1950年式
フォルクスワーゲン 1200
1963年式
フォルクスワーゲン 1200
1965年式
フォルクスワーゲン 1300
1967年式
日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影
どどん!
お次は一挙にご紹介!
フォルクスワーゲンの代表的存在であるビートル君×4です!
素人目には判断が付かないくらいほぼ同じ見た目ではありますが、よ~く見ると結構違います。
たのしい間違い探しです笑
僕もこれまで何台とビートルの草ヒロや現役車両に出会ってきましたが、その判別方法はブログにコメントをくださった、よりお詳しい読者様が教えてくださいました。
ヘッドライトとウインカーの位置、リアガラスの形状、テールランプの形状、バンパーの形状、三日月形ルーバーの有無が主な判別ポイントで、こうして聞くと結構沢山ありますよね。
(左から)
フォルクスワーゲン カルマンギア 1200クーペ
1962年式
フォルクスワーゲン 1500/1600 バリアント
1965年式
フォルクスワーゲン 1600 ノッチバック
1969年式
フォルクスワーゲン 411
1972年式
日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影
どどどん!
さて最後です!
車種は違いますが、これまた一挙にご紹介!
なぜこの一枚しか撮っていないのかというと、この博物館終盤に回ったのがこのあたりのエリアでして、博物館内だけでも何百枚と写真を撮り、博物館に来るまでも初めて通る北陸道の写真を何百枚と撮っていたため、電池が無くなってきてしまったため。
できるだけ電池を節約しようとして、まとめてとれるものはまとめて撮ろうということになったのでしょうな。
しかし、そんな努力もむなしく、あと少しで全車種をカメラに収められるというところで電池切れとなってしまい、撮影できなかったクルマも数台はあります汗
…それはまあいいとして、これらのクルマについてちょっと。
左端にいるのは、当ブログでも何度か登場しているカルマンギア。
タイプⅠと呼ばれる顔の最もメジャーなカルマンギアです。現役当時の様子を偲ばせるJAFバッジがいい味出してます。
そしてその右にいる2台は、ビートルの後継として登場した、タイプⅢという通称で呼ばれるクルマ。
1965年のMCを境に排気量が1500ccから1600ccへと変わるのですが、白いタイプⅢは1965年式と表記されているため、どちらになるのか全く分かりません!汗
レジュメに排気量が掲載されていたのかも知れませんが、一切写真に撮っていない以上は確かめようもありません。1965年式の1500と1600で何か違いはないものかと、色々調べてみましたが、違いを見つけることは出来ませんでした。。。
気を取り直して、右端にいる赤いヤツ。
遠くて隠れて、あまりよく顔が見えませんが、何やら特徴的な顔をしていますね。
こちらは411という名前の、タイプⅢの上のクラスを狙って作られたちょっと大きめのワーゲン。後継車種のパサートの跡を継ぐまで1968年から1974年まで生産が続けられたそうですが、強力なライバルの存在により、あまり売れなかったそうな。