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くるぱくのくるまたち(25)

今週のくるぱくぐるまは、イタリア車であります!

ここまでの回を見てもお分かりいただけますように、外車シリーズはまだまだ続きます!

とは言え、半分以上は進んでおりますので、日本の旧車だけが見たいという方は、もうしばらくお待ちくださいませ汗

 

今回登場するイタリア車は、ランチアのクルマ×2です!

ランチアというと、ラリーで大活躍したストラトスやデルタを思い浮べるクルマ好きが多いでしょうし、ラリーに強い、日本で言えばかつての三菱やスバル(現在はトヨタしかありえませんね!)のようなイメージを持っている方もいらっしゃることでしょう。

ですがランチアは、モータースポーツで大活躍するようなハイパフォーマンスカーだけでなく、高級車の開発にも力を入れていました。当時としては最先端を行く技術がつぎ込まれ、世界初採用となった機構もいくつもあるという、だいぶ影が薄くなってしまった現在のランチアからは考えられないほど、かつてのランチアは世界の自動車工業をリードするような技術を持った自動車メーカーだったのです。

 

今回ご紹介するランチアは、そんな当時最先端の技術がつぎ込まれた戦前のランチア車と、ラリーで活躍していたモタスポ面の強いランチア車の計二台であります。

ランチアという自動車メーカーが何たるものか、この2台から学んでいきましょう。

 

 

 

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ランチア ラムダ

1930年式

日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影

 

ランチア車はギリシャ文字を名前に取り入れる例がいくつかあったことはご存知でしょう。

有名なデルタから、ちょっとマイナーなゼータやカッパ、そして現在唯一のランチア車であるイプシロン。他にもベータなんてランチア車もありましたが、戦前にはラムダという名前のランチアもありました。

ラムダと言っても、三菱じゃあありませんよ。

 

こちらのラムダというクルマ、何が凄いって世界で初めてモノコックボディを採用した乗用車、世界で初めて前輪独立懸架を採用した量産型乗用車という、2つの世界初の称号をもっていることです!

現在ではトラックや極一部の乗用車にしか使われていないラダーフレームが主流だった戦前のクルマですが、今や乗用車の構造といったらこれしかないでしょ!…という存在になったモノコックボディを世界で初めて採用したのがコチラのラムダなのです。

モノコックならではの強度の高さと軽さのおかげで安全性や走行性能も向上し、良いことずくめだったといいます。

独立懸架については、こちらも今では当たり前のような存在になったサスペンションの形式ですが、当時としてはまだ物珍しい機構だった模様。

独立懸架を採用することによって路面追従性が向上し、悪路を走っても乗り心地が良いという、高級車にふさわしい性能を得ることが出来たそうです。

 

 

 

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ランチア フルビア クーペ

1968年式

日本自動車博物館にて 2013年8月14日撮影

 

お次はコチラ。

ランチアのフルビアです。

…シルビアではありませんよ、“フ”ルビアです、フルビア。

 

名前だけでなく顔もどことなく初代シルビアに似ているフルビアですが、登場はフルビアの方が2年早く、1963年のデビュー。

しかし、それは初代シルビアとは全く似ていないベルリーナ(セダン)の話であって、似たデザインのこちらのクーペは、初代シルビアと同年の1965年に登場しました。

まあ、どちらかがマネたということはなく、偶然似たような名前が付けられて偶然似たようなデザインになったのでしょう。

ちなみに、僕的にはフルビアよりも初代シルビアの方がカッコよく、美しいデザインだと思います。イメージカラーのグリーンや滅多に見かけないという希少性もあって、メチャクチャ気品ある印象を抱きますね。

 

…なんだかシルビアの話へと逸れてしまいましたが、フルビアの話に戻ります汗

駆動方式がFRだったシルビアに対し、フルビアはFFが採用されています。これは、高級スポーツカーとして開発された初代シルビアと、大衆車として開発されたフルビアとのキャラの違いでしょう。

ベルリーナが登場してから2年後、こちらのクーペタイプのボディも用意され、フルビアの魅力はより一層高まりました。

クーペはラリーへの参戦を視野に入れたチューニングやグレード展開がなされ、クーペをベースにしたラリーカーが様々なラリーイベントで活躍し、“ラリーのランチア”としてのイメージをより強いものにしていきました。

フルビアが活躍したからこそ、後年にストラトスやラリー037、そしてデルタが大いに活躍できたのだと思います。


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