山中 「それにしても、さっきのDSは凄かったですね~、ボス。」
ボス 「そうだな。流石にあれにはこの私も動揺した。まさか地元にあんな個体が打ち捨てられているとはな・・・。」
上田 「でも、あのDSは貴重だから撤去しないんですよね?」
ボス 「な、何を言ってる!?勿論するに決まってるだろ!ただし、鉄屑にするかどうかは分からんが・・・。」
上田 「コレクションスペースに移動、ですか・・・?」
ボス 「む、どうしてそれを・・・。そのことは極秘だ!お前たちにも教えることは出来ん。」
上田 「さっきボスが、ポロっとこぼしていたので・・・。」
ボス 「あまりに動揺していたのでつい口にしてしまったか・・・。まあ、あの話は聞かなかったことにしてくれ!」
上田 「ハ、ハイ!」
山中 「あ、りんご、一瞬放置車っぽいのが見えたぞ!クルマを止めてくれ!」
上田 「はいはい、了解です!」
No.005
トヨタ エスティマエミーナ
と
スバル ヴィヴィオビストロ660
ジャマレベル:★★★★★(アパートの狭い駐車場の2台分のスペースを占拠しているぞ!)
景観悪レベル:★★☆☆☆(どちらも錆は少ないが、ヴィヴィオのフロントが壊れているのが景観を乱すポイントだ)
貴重レベル:★★☆☆☆(どちらも沢山売れたし年式は古くないが、意外と見ないのだ)
総合評価:ジャマなんだから、撤去するに決まってるだろ!
山中 「まさかの2台組ですね。ここのアパートの住人は大丈夫なんですかね?」
ボス 「うむ、駐車場の2台分のスペースを犠牲にしているからな・・・。クルマを持った新たな転居者が来たらさぞかし迷惑な存在だろう。」
上田 「物置として使われていませんし、これは撤去決定ですね!」
山中 「しかも車種も、掃いて捨てる程売れた天才タマゴの弟分と、レトロブームの立役者ですか・・・。これなら潰しても惜しくないですね。」
ボス 「うむ。こいつらには鉄資源になってもらった方が良い。上田、写真を頼む。」
上田 「了解です!」
? 「ちょっと待て!」
ボス 「ん、・・・誰だ!?」
つづく
「この物語、そしてこの物語に登場する団体・登場人物は私を含めてフィクションだ。実在するものとは、一切関係無いからな。あ、この放置車は存在するぞ。」
「ボス、今回は前後編なんですね。」
「そうだな。ところで、最後に“?”という人物が出てくるが、鋭い読者の諸姉諸兄なら誰だかお分かりだろう。いや、ニブい読者でも流石に誰かは分かる筈だ。」
「ですよね。全く、筆者も浅はかと言うか、安直と言うか・・・、何を考えているんでしょうかね・・・。」
「山中、これ以上は何も言うな。もはや注意書きのスペースじゃなくなってるぞ。」
「確かに、それもそうですね、ボス。」